ベルクソン/創造的進化〜a statue in marble./ミケランジェロ II
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大理石が秘める真なる藝術
彫刻家は、それを彫り出すだけ

そんな言葉を残したミケランジェロ。

石の中に浮かび上がるフォルムを見出し
色のない大理石に色彩をも
纏わせる

まさに、石のヴィザード
否、光だ、
光のヴィザード。


システィーナ礼拝堂の天井画でさえ
最早、絵画ではなかった

あれはreliefだ
遥かなる彫刻の域。

カーサブナオローティ美術館収蔵の
若き日のミケランジェロの手による
“階段の聖母”から

かのユリウス二世廟を経て

遺作となった未完の作。

その朧げな目
覚束ない手
それでも彫り続けた
“ロンダニーニのピエタ”が纏う
底知れないあの深みはなんだろう。


しかし、
ミケランジェロ
その人が
唯一、自身の名を刻んだ作は
たった1つだけだったという。

それは、

息を引き取ったばかりの
温もりさえ消え残る我が子を抱き
哀しみに暮れる
聖母マリアの佇まいから立ち昇る壮絶な感情
それが、息を呑むほどの美しさに
昇華された作品
サン・ピエトロのピエタ。

癒し難いリズムの差異の先にあるもの

奇跡としか形容の仕様がない
永遠性
至高なる美・・・。










































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【 2017/05/27 13:51 】

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カラメルソース〜ベルクソン/創造的進化〜a statue in marble./ミケランジェロ I
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ことこと
カラメルソースを作っていると
思いを馳せるのは
ベルクソンの創造的進化。

それは、芸術論と見紛うばかりの哲学的一見解でした。

と申しますのは、彼の理論からは
私たちをを取り巻くあらゆる物質
その物質世界をひとつの
芸術作品として捉える
そうした眼差しが見て取れましたもので。

確かに物質世界も、また芸術世界も
似たひとつの説明方式を備えている点で
共通項がありますゆえ
ここまでの理解は容易です。

ですがその先
物質的世界の創造が如何にして
藝術に擬えられ論証されていたか
此処なんですけれど。

存在の本質が意識にあるならば
意識=実在、物質=非実在といった構図が生まれがち
ですが、ベルクソンは
物質の中にもある種の実在を認めるんですね
なぜなら科学者たちが一瞬にして導き出す溶解の数式に対し
実際には、ある物質が液体に溶けるまで
一定の時間を要することに注目したから。
ここに、意識様の実在原理を基盤とした現象を見出したんですね、
ベルクソンは
意識を、外界に押し広げて世界を見渡したわけです。

一瞥しただけでは、そこに
論理の飛躍は埋められない
そんな印象も拭えませんが・・・。

ただ、存在様態において語るなら
意識は運動し、物質は不動
といったようなそんな二元論では割り切れない現象があるのは、否めない訳で。

そして例えば、
画家が、カンヴァスに絵を描く行為をみた時に
それをひとつの運動と見做し
そこに引かれた線、色彩を”運動の痕跡”
とした見解に立つならば
物質世界と芸術作品が構造上似ているというのも
強ち分からなくもないんですね。

さらには、流石のベルクソンも
芸術作品が必ず内包する根源的躍動(自己完結せずに、制作の働きと成果物の一致を見、互いに表象し合い躍動する)
そこから放たれるメッセージ性などは
物質世界には、一切認めてはいません
物質は当然ながら物質世界に埋没するのみであろうと。

此処がベルクソンの謂う
”癒し難いリズムの差異”
といったところでありましょうか。

そんなベルクソンの物質的世界の理解を
私は好ましく拝読させて戴いたのですが(笑)

さらには、物質がもつ”spontanéité”
この”自発性”抜きに藝術が語れないというのもまた
見過ごされがちな事実ではないかと・・・。

藝術の領域で
表現者の意図が、そのままにくまなく表出されることの方がむしろ稀で
創造とは
作品上に配置されたる物質
その物質側の運動(偶然性)と、切っても切れない関係性にありましょう。
よって、両者の統合の上に構築されたるもの
それが藝術であり
であるが結えに、
そこから私たちが受け取る豊饒なる世界観は
自ずと大自然を擁することから
測り知れないほどの大きな
精神への贈り物となって
立ち昇ってくる・・・

こちら、かのミケランジェロが残した言葉

ー大理石が内包せし真なる藝術。
芸術家は、ただそれを掘り出すだけー

に通じてもゆくようです。





















































































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【 2017/05/25 12:11 】

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アーツ&クラフツ運動/ウイリアム・モリス~用の美


--デザインとは ”生活形態の無意識”

ある空間に自分が選択した物を
自由に配して自分の好みに合った場所を作るという行為は
歴史的に可能になったものであり、
かつては生活空間に物は分かちがたく据えられており、
物は独立して存在しませんでした。--
~NewOrder


そして
ウイリアム・モリスの「アーツ&クラフツ」運動に
遡るNewOrderのauthor

想いは重なります。

ヴィクトリア朝産業革命が招いた大量生産により
思想性の欠如したものたちが溢れかえる状況を憂いたモリスが、
日常と芸術との統合を目指さんと
調度品、壁紙、ステンドグラスから
愛する書、その装丁へまで拘ったその意志は、
かのトルストイの近代芸術批判にも
通じるように感じますし
また、後のアール・ヌーヴォー、延いてはウィーン分離派、
ユーゲント・シュティールのなかに
脈々と受け継がれてもいるようです。

思想性、芸術性に重きを置く
そうした志向性は
日々の生活、ひとこまひとこまの所作のなかにも
失わずに在りたいですし

或いはまた”用の美”

普段遣いの生活必需品のなか
使い込んだからこそ、
繰り返し手入れされ磨かれて来たからこそ、
立ち昇る美

そんな、いかにも日本らしいこの美意識をも愛しく想うのです。

重ねた時間
歴史(想い出)が醸造せし美は、
思想的美とはまた少し趣の異なった空間を
演出してもくれるようなんですね。

眺めては和み
また
手の中に包み込んでは安らぐ。

機能美や合理性を遥かに超えた
さりげなさの中に息衝く
”用の美”が運ぶ心の充足を
私はこころから愛します・・・。















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【 2017/05/24 12:13 】

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神島~三島由紀夫~潮騒~柿本人麻呂~想いびとへ
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古典文学ではよく知られた
伊勢湾に浮かぶ神島(古名うたしま)

(スロベニアに語源をもつカルスト
そのカルスト地形に象られる)この美しい島は
日本古来の美意識をこよなく愛した三島が
小説の舞台に選んだ地でもある。

古代ギリシアの”ダフニスとクロエ”より
インスピレーションを受けて着手されたという”潮騒”

作品タイトルは
万葉集に納められた柿本人麻呂が詠んだ

ーー”潮騒”に 伊良虞の島辺漕ぐ舟に
       妹乗るらむか 荒き島廻をーー

その冒頭に置かれた言葉でもあって・・・。

同首の背景には、
伊勢神宮参拝後の持統天皇の
潮流ざわめく季節の舟遊びがある。

その際にお供したとされるひとりの女官
それは柿本の想いびと
彼女も伊良湖の先への漕ぎ舟に
同乗しているのだろうか
荒海であろうに
と、愛しいひとに想いを馳せ
その身を慮るようなここの一首。


鳥羽と伊良湖岬を結ぶ
伊勢湾フェリーからの神島に宥れば

古里岬に立って
太平洋を見詰め
海へ騎りゆく者たち
その悲喜交々が・・・

どれほどの想いが
蒼海原を切る白い波間に
浮かんではまた
消えていったことだろう・・・。





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【 2017/05/23 12:20 】

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輝ける存在〜或る作品の中に
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言語的意思や内的関係
或いは、知見のなかに息衝くもの。

一定の研究、一事に通暁することで導かれる場所。

豊穣なる文化を余すことなく堪能せんとす
そのプロセスから身に付けたヴェール。

いかに生きるか
どう在れば充実せるかは
そうしたこと以前に

ただ、ひたすらの
日々の営み
ひとときひととき
ひとつひとつの積み重ね
そのもの
なんだろうと…。

そうして
必然、時間に重みを与えることで
高まるクオリティ
深まりゆく生

この瞬間、

の集積が輝きを放つ…。









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【 2017/05/22 19:06 】

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無〜ふらぐめんて


カントやフィヒテは
何を語ったでしょう。

ゲーテ、シラーは
何を求めたのでしょう。

観念論は
虚構でしょうか

ならば
ひとの精神そのものも
虚構でしょう。

すべては
そう
あらゆるすべては
胸の内側にあります。

青い花
たぶん
ひとは
どうしたって
やはり
青い花が……。

それは
冷静な理論家であるほどに。



豊かな時間は
育まねば
なりません。

現実さえ
実はこのこころで
構築されたるものですゆえ。

この世に生を受けた以上は
美しくなければなりません。

生きている以上は
美しくあらねばなりません。

咲き誇る
青い花
凛と
美しく
されど
可憐に
秘めやかに……。

















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【 2017/05/20 23:55 】

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青い花〜ノヴァーリス


その書の中で

スフィンクスは尋ねた

いちばん儚いことは?

ファベールは答える

所有 だと。

世界を知るものは?

己を知るもの。

永遠の秘密は?

それは 愛。


たぶん

愛。



















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【 2017/05/19 22:06 】

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歌劇セルセ~ヘンデルのラルゴ~オンブラ・マイ・フ~懐かしき木陰 Ⅱ
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ー私には分からない
この命を繋ぎとめているのが
希望なのか、耐え難いほどの痛みなのかー

恋とは苦しいもの
苦悩するのが恋であり
傷つけ合い疲弊してゆく心、

それはお酒に溺れ
バッカスの国に向かおうと癒える筈もなく・・・。

そうした恋心を焙り出すようなこのオペラ。

確かに
恋とは苦しいものではありましょう。

行動はコントロール出来ても
想いの手に負えなさは
経験したひとでなければ理解し辛い範疇かもしれません。

それが恋、
だから恋なんですよね。

けれど
そのココロを支配するもの
それが”誠実”であるならば

どんな状況であっても
救いはあるようで。

そう、苦悩のファクタがすべて
自身の心のうちにある
そんな、気付きを与えてくれるのが
(史実をもとに)創作されたこの作品なんですね。

学びは大きいです。

充ち足りたこころには
世界のすべてに勝る価値が
あります結え・・・。


*


教会音楽のなかを駆け抜けたバッハに比して
楽劇に注力したヘンデルが
英国に渡って
オペラからオラトリオへ傾いていったそのことは
痛いほどにわかるような気がして
改めて尊敬の念を深めています。


※旧約聖書はエステル記に記述のある
ペルシア王アハシュエロスって
実はこのクセルクセスⅠ世といった説もあるよう
やはり壮絶なお話でしたけれど
実は此れペルシア伝説にも似ているんです。





























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【 2017/05/18 12:57 】

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歌劇セルセ~ヘンデルのラルゴ~オンブラ・マイ・フ~懐かしき木陰 Ⅰ
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先の記事で
ホテル・コンチネンタル・サイゴン中庭の
プルメリアの樹に触れましたけれど
大樹のもと、木翳にそこはかとない安らぎを感じる私にとりましては
其処は特別な空間です。

まして、”或る旋律”も遠くに聴こゆ
この樹翳。

恐らく似たような感慨を懐く方も
少なくはないだろうと
慮ってもみるのですが
想起するは、先ず
バロック音楽の巨匠ヘンデルなんですね。
理由は、
彼の作品”懐かしき木陰”


       *


時は、古代ペルシア
宮廷内の恋愛模様を描いたヘンデルのオペラ
”クセルクセス”一幕一場のアリアから。

オペラのタイトルはそのまま
実在したアケメネス朝ペルシア王ダリウスⅠ世の後継者で
ヘロドトスの”歴史”にも登場してくる著名な人物の名。
(史実は、例によって結構凄惨なおはなしになっていますけれど涙)

現代風にアレンジされ、2幕までは、美しい花々に燭台
ワインに新鮮な果実、豪華なお料理が並ぶ
(文字通りの)円卓の上で延々繰り広げられる
恋の鞘当て。

”運命に屈するのは
真実の愛を知らないひと”と決め付け
必ずや誠実が勝利すると
高らかに謳い上げるあの舞台情景は

感動と云うより
寧ろその逞しさに
反って、現実の厳しさを思い知らさたりもする
古典とは思えないほどリアルリティをも備えた
舞台芸術でありますけれど・・・。




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【 2017/05/17 19:36 】

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薔薇時間~プルメリアの樹を思って
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薔薇の季節。

おうちのお庭にも
種々彩々の薔薇たちが
思い思いに華やぐ

その薔薇時間。

或る
特別な空間
想いはどこまでも。




そして
薔薇に限らずとも

そこに在る
ただあるだけ
それだけで
時間そのものを演出してくれる存在
ってありますよね。

例えば
月、
聖なる月時間
静けさが誘う
やすらぎ・・・。


それから
旅先でしょうか

例えば、そう
あのマルローやタゴールさえ
寛いだという
コロニアル調白亜の
ホテル・コンチネンタル・サイゴン
その中庭に佇む
プルメリアの樹のもとに吹く
風のように。
















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【 2017/05/16 12:14 】

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朝摘みの薔薇を・・・


今朝、玄関を出たなら
出迎えてくれたのは窓辺の薔薇。

そのオールドローズな佇まいが気に入って
一昨年購入したPierre de Ronsardです。

あまりに可憐に咲いていてくれるので
なんだか
別れ難くなって・・・

思わず朝摘み

一緒に出勤しちゃいました🎵



デスクに飾れば
お仕事もさくさく捗ります笑

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テーマ:つぶやき - ジャンル:日記

【 2017/05/15 12:54 】

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夜空に寄せて〜藍の世界


ーー夜空を見上げ月の満ち欠けを確かめる行為が
始めたり終えたり(解放したり)の「サイクル」を実感する契機だと思われるーー
〜NewOrder

そんなあなたから
学んだこと。

確かに
そうした眼差しで
夜空を眺めていると
尚、一層、月を愛しく感じます。

朔月に向かう日々
満月に向かう日々

満ちれば欠ける

されど欠ければ
また充ちゆく

そう映る姿もまた
自然の摂理。

昨夜、贈って下さったあなたのメッセージのように
私も無理のない
自然体で在りたいと……。

そして
あとは、だいじょうぶ

月の光が
すべてを優しく包んでくれましょう。




















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【 2017/05/13 18:54 】

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自由の在処
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"ドイツイデオロギー"となれば
想起せるは、マルクス、エンゲルス。

この書の大半は
一時期、彼らが師事したフォイエルバハ
その哲学への反論に終始していた。
というより
フォイエルバハ哲学、そのままに
形而上学的唯物論が
史的唯物論構築の契機になった
という方が近いかもしれない。

ヘーゲル派にして
フォイエルバハを超えようとした
かのシュティルナーの

ーすべての理想は、幻影に過ぎない。
頼れるは、自己のみ。
あらゆる制約を排除できる
唯一者、自己こそ自由たれるー

こんな言葉が何故か胸に残る。

確かに
指導者的立場にあるなら
許し難い暴言やもしれない、
利己主義と云えば利己主義で
アナーキズムと云えばそうかもしれない。

故、反動的学説と決め付けられ
この書で徹底的に糾弾された訳だが、

しかし
一介の無力な市民からすれば
不可抗力な社会の下に
これほど救いを齎す言葉も
ないやもしれぬ。

立場によって理論は変わる
それが
イデオロギーの一側面だ。































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【 2017/05/12 15:12 】

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清涼な風に吹かれて〜孤独を癒すもの


孤独を癒してくれる
掛け替えのないもの

それって
深い処での
共感ではないかと感じています。


そうした共感は
そのままに
心を温めてくれるから・・・。















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【 2017/05/09 18:08 】

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英雄交響曲~予定調和なエロイカ
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英雄を聴くと
改めて
ベートーヴェンが
あの怒涛の(ナポレオンと同じ)時代に生きたひとなのだ
という感慨を懐く。
(そして、ゲーテそのひともまた・・・)

意表を突かれる
第3交響曲始まりの”小さな抵抗感”は
未だ慣れることはできないけれど
その後に流れる
見事な分散和音に回収される美しさ。


多種の緩急の曲調が連なる第1楽章も然ることながら
重厚な第2楽章(葬送)に続く
3楽章スケルツォ
その本来の意味が
脳裏から離れないせいか
やはりここでも”小さな抵抗感”は拭えない。

しかしそれ故に
最期に綺麗に纏まる調和
その幻想。

だからこそ
あの(ナポレオンに)共感をおぼえた時代の

(タイトル)”英雄”
なんですよね・・・・・。

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テーマ:クラシック音楽 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2017/05/08 17:27 】

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