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コロケーション~類似用法そして共起
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語彙の中から的確な言葉を選び取るに
躊躇してしまう場面が日常的にありますように

”可能性/効果/密度”ならば(高い・大きい)
”意識/依存性”ならば(高い・強い)など
その形容詞に適切な語彙を選び取ることを
言語学ではコロケーションなんて呼び方をしているんですね。

数値が大きいことを表現する”高い”と”大きい”の
類義用法では
当該数値が、ある基準より上方にある場合の表現に”高い”を
任意の箇所からある箇所までの総量への表現には”大きい”
が適切といったあたりは比較的分かり易いのですが


”可能性/効果”などは
共起(高い、大きいの優劣がない)しているようにも
見受けられます。
確かに、コーパス言語学(あらゆる電子言語情報を駆使し
客観的に言語使用の特質を観察、分析する)でも
時代や年代によって言葉選びが異なることを説明していましたから
明確な正解が見つかり辛いケースも少なくないんですね
(此処、言語は生きていると謂われる所以のひとつでしょうか)

ですが時として個別に
”数値””度合い””程度”といった言葉を考慮して考えるなら
判断を助けてくれることもあるようです。












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【 2019/09/13 10:56 】

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或る精神性
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個人領域(小さな集団)に限定されたストーリーに長く接した時に感じる得体のしれない空虚感
その理由を考えてみました。

私たちは皆一様に自然に取り巻かれ
共同体のなかで生きています。
そこで
根源的存在論ではありませんが
やはり人間に与えられた”贈与論的構造”
平たく云えば
自らの存在自体が贈られた存在との認識に立つなら
その”お返し”に
社会のために生きること(自己贈与の欲望)で
自己充足を得る
といったような(中半、本能にも似た)精神性が育まれる

こちら確かに労働の原理性
或いは”社会性”ですとか”政治共同体”の原理的研究書物に援用される
労働社会的相互作用の一般理論
さらに言えば所謂”犠牲のメカニズム”に説得力を持たせるに貢献はしているようです。

多くのひとは、学びのために与えられた季節を過ぎ
社会人となれば
政治,経済,法といった社会諸相抜きの
個(家族や学校、会社など小さな集団)の世界観のみに没頭するだけでは
充実(生甲斐)を得ることが難しくなってくるのもまた
確かな現実でありましょう。

よってこうした精神性は
社会生活と観念形態を貫いている
ということは謂えるのかもしれません。




















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【 2019/08/01 19:24 】

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Metafictionの趣
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メタフィクション的傾向を
(わかりやすい)古典的手法でなく
潜在的に機能させ
全編に仕掛けている小説が稀にありますけれど
解読の中で得られる
作者の意図への気付きによって
読後の感動を一層高まらせるという表現技巧
私は結構好きです。








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【 2019/07/25 18:09 】

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innuendo〜ミスリードされないために~誤読からの解放


一人称で語られる作品って
(申し上げるまでもないことかもしれませんが)
語り手の主観だけで進行してゆくんですよね。

よって、作者が語り手に備えさせる
全容理解への能力
或いは、記憶の曖昧さ
などによって
その記述に敢えて虚偽を齎すといった手法も生まれる

もっと謂えば
“語り手”がフィルターとなって
事実への理解が歪められていたり
語るべきことが語られていなかったり
ということがいくらでもあるということ。

こちら
私たちの住む現実世界同様に
真実と虚偽を見分ける道を与えるための
ひとつの表現技巧として英国文学など古くからから散見されます。

作者が一人称形式で
(受け手の見極めを密かに願いながら)
技巧を駆使して真実を歪めて描き出すという
こうした技法がある以上

主人公の語りは、額面通りである筈という思い込みのもと
ミスリードされたままの受け手と
真実に気付けた受け手とでは
(隠されていたが故に一層胸に響く効果も相俟って)
その読後感が大きく変わってしまうという事態も生じる

物語は、作者の手を離れたら
受け手のものですから
解釈は自由ですゆえそれはそれで構わないのかもしれませんが。

ですが個人的には
ミスリードされない
そう、
double meaning/entendreなど含め
語り手の不透明性を見抜く楽しみは失わずにいたいかナ
と。
作品に纏わるコンテクストを踏まえるなら
さらに行間を読めると申しますか
その細部の解釈もよりクリアになりましょうし
何より、真なる物語の世界観を狭めてしまわないためにも
心地よい緊張感をもって作品を堪能したいとは思っています。
















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【 2019/07/17 12:50 】

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exile
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世界文学、比較文学など

愛国心からの解放なくば

その理解は適わないようです・・・。
































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【 2019/05/30 10:47 】

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文はひとなり


ーー文は人なりーー

18世紀中葉、フランスの博物学者ビュフォンが
アカデミーフランセーズで講演されたときの言葉ですが
自然界の事象を正確に表現するためには
整った文体が必要
といったような文脈だったと記憶しています。
けれど確かに、文体は
怖いくらいに
書き手の本質が透けて見える、

ですので
文体を改めようとするなら
時に自身を改むる必要に迫られる
と申しましょうか

文章、文体には
美学(価値観)
延いては人間性まで反映されますから
当然と言ってしまえば
至極当然のことなんですね。

よって、自分自身を磨かなければ
文は磨かれない
ならば
ひたすら自己研鑽に励むしか
手立てはなさそうです。
















【 2019/05/05 21:38 】

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砂時計の奥行~トーマス・マン”ヴェニスに死す”~永遠性
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かつて旅先で読んだ文庫本
それから
砂時計に魅かれている

例えば、紅茶を煎れるときも
砂時計を見詰めながら想起するのはそれ
”ヴェニスに死す”上でトーマス・マンが提起した
砂時計に纏わるメッセージ

ーー砂はとてもゆっくり落ちるので
残された量は、殆ど変わらないように見える時間がある
けれどすべての砂が流れ落ちてゆく瞬間には
最早そのような猶予はなく
砂時計は空になっているーー

(イタリアはローマ
カピトリーニ美術館収蔵のブロンズ像に古代人が託したとされるが如くの)
”永遠(普遍)なる美”を扱ったこの作品は
三島にも通じるマンの神話的美意識と相俟って
私をその世界に誘います。

芥川ではありませんが
末期の瞳に自然が美しく映ることも
良く理解ができますし
円環性を示唆する循環しゆく自然の営みに託す
”救い”
のようなものもありましょう。

自然の摂理(不可抗力なもの)は受け入れ
ひとときひとときを慈しみながら
今を生きる
その意味を思います。











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【 2019/03/24 04:20 】

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チェーホフ概観


あの時代のロシアにしてチェーホフほど
政治色の排除に拘った作家は少ないかもしれない

場面でなく
会話の中にしか登場させない事象
或いは
深い洞察の先
書き起こされない行間にこそ
真実を潜ませる

こうした手法がチェーホフの魅力であろうかと
改めて感じています。
















































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【 2019/03/05 08:54 】

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アンサンブル・キャスト
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古くはバルザック作品に始まる表現技法
ensemble cast
所謂、群像劇的な…
コレが最近苦手になってきました。

少し疲れ気味?かもしれません笑












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【 2019/03/03 23:55 】

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若く美しくなったソクラテス


”若く美しくなったソクラテス”

著者林竹二氏の仰ることよくわかります。


そんな、ソクラテスは
プラトンなんですね。

そして
プラトンは
ソクラテス。

       *

如何に優れた資質を備えていても
時代に活かされねば
その個人を救うのみ
限定的にしかたりえない
ということなんですよね。

例えば
今を生きる私たちの現代に繋ぐ
転換期を創った
維新前後の指導者たち
慶喜しかり
西郷しかり
大久保しかり

当時の常識を鑑みて尚
教育の大切さを
思わずにはいられません。















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【 2019/01/23 17:51 】

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翻訳という名の喪失
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海外小説の翻訳ものを読んでいると
ふと脳裏を過ぎるのは

学生時代に講義で聴いた
ドイツの作曲家がオペラ化した
三島の“午後の曳航”

あの時の日本語の喪失感は
忘れようもありません…。


















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【 2019/01/05 19:21 】

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シンプルさの意味
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ミネソタ州セントポール生まれの
マルゴ

となれば
私の中では
M.B.ゴフスタイン

ブルーナに並び
シンプルさがゆえの
生きるに大切なエッセンスも光る
素敵な絵本作家さんのひとり・・・

ーー過ぎた日の喜びや悲しみは
七色の虹となって
やわらかな陽の光のように
私の心を暖めてくれるのですーー




















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【 2018/12/17 09:21 】

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遠くて近い古典神話
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日常からかけ離れたイメージのある
神話ですけれど
実は、古今東西変わらない
普遍的な人間の苦悩
その絶え間のない痛みが
メインテーマになっているという
そんな実態をも知らしめてくれる
神話学に照らしても

古典神話からの
学びにも
計り知れないものがあるようです。
































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【 2018/12/03 00:57 】

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何よりも調和を愛して…


調和を重んじた
シェイクスピア
或いはゲーテ

彼らは
文学者である前に
思想的芸術家だったのかもしれません。


























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【 2018/11/23 11:52 】

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萩原朔太郎〜時に、乃木坂クラブ
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朔太郎
彼の作品群に横たわる哀しみ
乍も
あの美感

それは恰も
哀しみが
美を誘うかのようでありました。














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【 2018/11/03 19:20 】

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断章〜Haruo Sato
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ーーさまよひくれば秋ぐさの
ひとつのこりて咲きにけり
おもかげ見えてなつかしく
手折たおればくるし、花ちりぬーー







涼やかな
秋の虫の音響く
空の下で
淋しくなるほど
美しい日本語に
身をまかせ揺蕩ってます…。

















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【 2018/10/05 21:12 】

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トルストイ民話の深さ
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世界を事実の総計とするならば
其処に価値を導入するのは
理性でなく
寧ろ意思と謂えましょうか。

何故なら事実は変えようもないから

対応可能なのは
その限界の伸縮であります結え。


科学では
事実が大切でありましょう。

ですが
他者の痛みを感じ取る能力が何より重要な
生にとって
事実の優先順位は必ずしも
高くはないんですね・・・

理性を、副次的に置き
今を生きる人々にとって
最上位にある”こころ”を大切に扱う
トルストイ民話を思います。






























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【 2018/07/28 08:12 】

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カミュ〜反抗的人間
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カミュの〝反抗的人間〟

此処から遡ること6年前に出版された
〝反抗に関する考察〟

基本的な論調は
変わっていませんけれど
全体主義への警戒からか
水平的超越の概念は
すっかり取り払われていました。
(その後もカミュの思想変遷はみてとれますが)

カミュが説く
節度ある反抗の可能性。

ブルトンではありませんが
節度と反抗に
非両立性を感じなくもありません

けれど
秩序的運動を可能にする理性のチカラを
信じたいと申しますか
反抗自体が
非理性の光景を、契機にしているからこそ
そうあらねばならないとは強く感じています。

絶対化も拒みつつ
ニヒリズムにも陥らない
さりとて相対主義の罠にも嵌らない
そのためには
自身が設定する意義ないし目的の至る
その先を見詰め
絶えまなく自問することを
忘れてならないんですよね…。


















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【 2018/07/10 20:53 】

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意思のチカラ


Debemos vivir como lo que pensamos.
Por lo demás, pensamos como lo que vivimos.








































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【 2018/06/21 19:40 】

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古(いにしえ)びとの紫


紫に
想いを重ねて…





ーわが妻よ君を守りて足らざりき
病む君を見て悔ゆれど遅しー

〜与謝野鉄幹



ー筆硯煙草を子等は棺に入る
名のりがたかり我を愛できとー

〜与謝野晶子




































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【 2018/04/29 20:36 】

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”みやび”を愛して


ノーベル文学賞にも叶うかの様な小説家であろうと
現代の私達が、三島の評論に接するに
凡そその理解は難しい。
けれど
三島文学の主張低音を知る者なら
彼の危うい文化防衛論の背後に
雅を中心とした美的原理
幽玄、侘び、寂び、花を見いだすのは容易なことで
こうした”みやび”に包括される美意識を
ひとつの古典主義と片付けて仕舞えばそれまでの話だけれど
私は、この古き美しき文化を愛して止まない。

三島のように
剣を持ってしてまで遂行したが如くの
方法論に惑わされることなく
その先、
そうまでして死守せんとしたもの
そう、
古式ゆかしき日本の文化への
優しくも繊細な眼差しに
思いを致すならば
大切なものがみえてくる。

こうしたたぐいのものが、彼が指摘するように
共産主義によって阻害されゆくものだとは
直ちには考えないけれど

しかし、歴史に学ぶなら
共産主義の瑕疵とは
こうしたところにも潜んでいるという実態は
否定しようがないのだ。



















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【 2018/04/24 17:27 】

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Mishima:A_Life_In_Four_Chaptersに触れて
横浜の街では
既に陽光眩しい新緑に身を包んでいる
さくらの樹々

そんなさくらの豊饒のもとで
先日戴いたメッセージを拝見いたしました。

映画”Mishima:A_Life_In_Four_Chapters”についての
ご質問でしたけれど
未見の作です。

(正確には、4つめのチャプター”harmony of pen and sword”
だけ機会あって観ています。
こちら、演出はされているでしょうけれど
芸術的色彩の濃いドキュメンタリー調といった印象でした。

解説によるとその前に
”beauty”
”art”
”action”
といった3章が並んでいるようですので
作品に関しては何も語ることができません涙)


谷崎、川端に勝るとも劣らない
美文極まる三島文学の世界観。
その美しい日本語には
多く
凛とした信念と深い覚悟が含まれていたものですけれど・・・。


          *


古代よりの日本の美意識を
具現化するが如くのさくらの姿その在り様。

滅びの美学に擬えるなら
誰よりペンのひとであった三島には
やはり
剣などでなく
あの偉大なるペンでこそ
貫いて欲しかった
生の徹頭徹尾を・・・

そんなことを思わないではいられない”時間”が
そこには、息衝いていました。

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【 2018/04/13 23:14 】

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一葉”この子”
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一葉の”この子”ではありませんが

大抵の環境下ならば・・・。

確執があっても
妥協とかではなく

寧ろ対立を深めたとしても

自身の認識を発展させることで
その感情をコントロールして

現状を肯定することも
可能ではないか

そんなことを感じています。
















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【 2018/03/19 00:52 】

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林芙美子~あいびき
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苦手。

この作品は
不倫を肯定しているようで。

登場人物が
どう自分を責めようと
その印象は拭えない。


けれど
ひとを愛するとは
こうしたものだろうと

わからなくはないから
哀しいのだ。




























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【 2018/03/17 09:21 】

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山東京伝~荷風/露伴/鏡花~夜釣り
江戸後期の浮世絵師であり戯作者でもあった
山東京伝(岩瀬醒)

現代ではその作品より
三大改革のひとつ
松平は寛政の改革の一環
出版統制から
五十日手鎖の刑を課せられたことで
有名かもしれません。

往時は大変な人気だったようで
名立たる日本文学
そう
荷風や露伴
鏡花の小説に登場してきたりもするんですよね。

取り分け
印象的なのが
鏡花の”夜釣り”

あたかも脈絡がないかのように
唐突に登場するものですから
反って余韻を残す
不思議な作品でありました。

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【 2018/03/15 18:05 】

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泉鏡花~外科室そして小石川植物園の桜へ
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東京は青山。

華やかな通りをほんの一本入ってゆくだけで
その賑やかさとは裏腹に
ひっそりとした空間が広がる

そこは・・・
青山墓地。

見上げれば高層ビルが目に入りはしても
車の通りも人通りもまばらになる

この界隈を抜けるとき
ふと思い出されるのが鏡花の”外科室”からのフレーズ

--青山の墓地と、谷中の墓地と
所こそは変わりたれ、同一おなじ日に前後して相逝ゆけり--


打ち合わせの合い間の
束の間の休息に
小さく深呼吸して瞳を閉じると

ひとの”想い”に著しい信頼を置いて
鏡花が紡いだ創作世界が朧げにみえる。

心委ねるに
その世界観は
悪くはない。









桜便りも聞こえてくる
今日此の頃ですゆえ
やはり
小石川植物園の桜の下を
歩きたくなりますね…。


















































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【 2018/03/14 17:41 】

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歡楽極まりて哀情多し〜安吾と太宰と織田作 と 不良少年とキリスト


純粋に過ぎて傷つき
繊細さが婀娜になる



愛ゆえの批判は
時に
より愛を際立たせもして…。


⁑⁑⁑⁑⁑⁑⁑⁑⁑⁑⁑


学問に限らず
限度を知ることほど
生きるに必要なことはないのかもしれません。




















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【 2018/03/10 23:25 】

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海の見える街~鎌倉めぐり~円覚寺/帰源院/東慶寺~釈宗演/福沢諭吉/夏目漱石
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鎌倉は
横浜から思いの他近く
古都を感じたくなると
ふいに出掛けられるほどの
小さな逍遥の地でもあります。

言わずと知れた
京都は清水寺の音羽の滝
綺麗な響きをもつこの滝の名は
背後の山々から沸き立つ清水
その流るる音が
鳥の羽音のように響きわたる
といった情感で詠まれた歌が語源のようですが
そう言った意味では、その名を離れて
鎌倉円覚寺は
音羽に包まれた森のような風情を
湛えた場所です。


*


臨済宗は円覚寺塔頭 帰源院に逗留し
釈宗演に参禅したと伝えられる漱石ですが

往時の様子は
彼の代表作”門”にそのまま
綴られていましたっけ。

ーー山門を入ると、左右には大きな杉があって
高く空を遮っているために
路が急に暗くなったーー

主人公 宗助は
其処で”風邪を意識する場合に似た
一種の寒気を催した”んでしたよね。

タイトルにされた”門”は
この時感じた
世間と境内との境界の門であり
その境に隔世の感を受けたようで。

この門が
一説に山門
或いは
山号の”瑞鹿山”の額が掲げられた
総門とも謂われておりますけれど。

小説のイメージに照らすなら
総門の方がしっくりはきます。

(私的には、立派すぎるあの山門より
さりげない雰囲気の
総門の佇まいを好ましく思っていまして^^)

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(確か藤村の”春”にも登場していましたよね)

作中には
”本来の面目”を尋ねられ甚く困惑した様子も
綴られています。

”本来の面目”
こちら、禅宗用語
自分の本当の姿、本当の心
を指すようですが、確かに
なかなか即答できる類の質問でもないようです。
ですが・・・そもそも坐禅って
苦悩から己を開放し、安らかなる心を得るためのものらしく
結果、
坐禅 事体
もっと言えば
ありとあらゆる言動その全てが
本来の面目であって
寧ろ、本来の面目でないものなどないといった立場のようです。
ですから、本来の面目は
探すものなどでなく
ありのままの私たちの姿を指すものでしょうか・・・・・。





※漱石が18年後に釈宗演(当時東慶寺)を再訪しているようですから
よほど思うところがあったということか、
実際、あの美しい東慶寺門前には夏目漱石参禅百年記念碑が建てられていますし
歴女でなく文学好きにもわくわくの鎌倉であります。

ここに登場する”釈 宗演”とは
(慶應義塾時代に福澤諭吉のバックアップを受けて渡米し)
シカゴ万国博覧会にて”禅”を”ZEN”として欧米に向けてレクチャーした人物なんですね。
その後、各国を巡遊し、インド経由で帰国された記録が残されていますけれど
セオドア・ルーズベルト大統領とも会見された上
日露戦争では従軍布教師も務められたという禅師であられます。
(国内でも広く政財界の他
この漱石、また徳富蘇峰主宰の
かの碧巌会の講師もなされたよう)




最後に
帰源院の片隅にひっそりと建つ漱石の句碑に
刻まれた文字を置いておきます。

ーー仏性は白き桔梗にこそあらめーー





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【 2018/02/12 07:59 】

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織田作之助〜蛍火 から 白い風 へ
命ある限りの蛍火のように

〜蛍

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※寺田屋を舞台に
坂本龍馬も登場するこの“蛍”ですけれど

奥様を亡くされて間もない時期の短編で
寂寥の先の虚無が
抑制を効かせているようで
無頼な彼が垣間見せる無垢ゆえか
読後長く余韻を誘う作品となっていました。







概して小説の書き出しは
音楽に云うIntroductionが如く大切で
最後の一文は、やはり心に残るもの


ー凍てついた夜の底を白い風が白く走り
雨戸を敲くのは寒さの音であるー

に始まり

ー硝子窓に当たる白い風の音を聴いていたー

に結ばれた
彼の“世相”を思います。
























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【 2018/02/11 07:06 】

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若山牧水/別離 supplement ~いのちの観照


第三歌集”別離”
(時系列を超えた作者の編み直しの影響もありましょうけれど)
無限豊饒なる海
その声を愛した牧水.
併し時に
命の儚さをも突き付けられ
拒絶さえ垣間みせながら
山の静けさに癒されたりもするよう.
それでも
またしてもいのちの起源となる
海に懐かしさを覚えてか
生命への愛おしさを募らせ
海に回帰しゆくその歩みから
再生の様子が伺われもします。

それは、内省的というより寧ろ
命の観照ともいえるもので
彼の作品その真実力の淵源となったものでありましょう。


























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【 2018/02/09 21:23 】

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