贅沢な時間 II
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小淵沢にほど近い日野春
蒼々とした山に囲まれ
八ケ岳の全景が見渡せもする場所。

その一角にある昨年廃校となった小学校
そこに展示されていたのは
犬塚勉氏の作品群。

水面(みなも)の表現を求めて
ひとり八ケ岳に向かい
帰らぬひととなったという。

38歳の彼の瞳に
そのとき何が映ったろう。

そうした気持ちに捉われ
想いはめぐる

廃校の庭に
片隅の壊れた遊具に
廊下に残された学校理念に
校舎正面の大樹に

氏の筆によって描出された自然は
あまりに自然で
自然の中の自然で・・・。

草原
川面
ハルジオン
ヒメジョオン
上流の大きな石
山頂の礫

特別なことは
何もない

求めれば
どこにでもある

飾らない
けれど懐かしさを含んだ自然

原風景
時への愛しさ募る情景たちが
そこにはあって

それが
氏の自然を見詰める
透徹した眼差しによって
こころを帯び
向き合うものたちに差し出すのは

静けさだけが
刻む ”時”

日々、仕事に追われる私たちが
つい見落としがちな時

けれど決して見過ごしてはならない
大切な時。

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【 2017/06/26 08:08 】

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時間*fragmentation・・digressed
少し休憩🎶

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小林秀雄が愛した
清春の地

この春もまた
彼の植えた桜は
薄桃色の花を纏い

傍らにひっそりと佇む
梅原のアトリエに、

その信念を象徴するがごとくの
ルオー礼拝堂に、

寄り添い、舞いながら
音もなく地面に還った。

ルオーの手によるステンドグラスは
変わらず
初夏の眩しい陽を
穏やかな優しい光に変容させ
訪れるものを包み込んでゆく。

そして
歴史を重ねる白樺美術館は
なんといってもあの
ルオーの 聖顔 が
待つ場所だ。

どんな哀しみも
抱きとめて癒してくれる
そんな深い抱擁性を湛えた表情。

或いは
ロダンの
終わりのない企画展に

“選べないままに”歩く男
“愁いの”マダムロダン
“古代ペルシア伝説由来”打ちひしがれたカリアティッド

文字通り
三角形を描くように
生きる三様。

また、ときに
人生の文脈を優美に映した
アナトール・フランス像。

自身の生涯を暗示したかのような
千恵子の欅
その空間が醸造する憂愁と

溢るる想いを秘めながらも黙す
光太郎の裸婦座像が
溶け合う場でもある。

白樺林のなかを
さらさらと
通り抜ける風に

各々の作品たち
その礀に立ち昇る
豊饒な感情は
様々に揺らぎ
交錯しながら

同時に
その精神は解放されてゆくようだ。

時折小鳥の囀りだけが遠くこだまする

しんしんと
刻まれ
ただ、ただ
降り積もりゆく
清春、初夏の“時間”

それはあまりに高密度な
贅沢過ぎるほどの
ひとときだった。

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【 2017/06/04 20:42 】

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神島~三島由紀夫~潮騒~柿本人麻呂~想いびとへ
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古典文学ではよく知られた
伊勢湾に浮かぶ神島(古名うたしま)

(スロベニアに語源をもつカルスト
そのカルスト地形に象られる)この美しい島は
日本古来の美意識をこよなく愛した三島が
小説の舞台に選んだ地でもある。

古代ギリシアの”ダフニスとクロエ”より
インスピレーションを受けて着手されたという”潮騒”

作品タイトルは
万葉集に納められた柿本人麻呂が詠んだ

ーー”潮騒”に 伊良虞の島辺漕ぐ舟に
       妹乗るらむか 荒き島廻をーー

その冒頭に置かれた言葉でもあって・・・。

同首の背景には、
伊勢神宮参拝後の持統天皇の
潮流ざわめく季節の舟遊びがある。

その際にお供したとされるひとりの女官
それは柿本の想いびと
彼女も伊良湖の先への漕ぎ舟に
同乗しているのだろうか
荒海であろうに
と、愛しいひとに想いを馳せ
その身を慮るようなここの一首。


鳥羽と伊良湖岬を結ぶ
伊勢湾フェリーからの神島に宥れば

古里岬に立って
太平洋を見詰め
海へ騎りゆく者たち
その悲喜交々が・・・

どれほどの想いが
蒼海原を切る白い波間に
浮かんではまた
消えていったことだろう・・・。





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【 2017/05/23 12:20 】

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青い花〜ノヴァーリス


その書の中で

スフィンクスは尋ねた

いちばん儚いことは?

ファベールは答える

所有 だと。

世界を知るものは?

己を知るもの。

永遠の秘密は?

それは 愛。


たぶん

愛。



















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【 2017/05/19 22:06 】

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清涼な風に吹かれて〜孤独を癒すもの


孤独を癒してくれる
掛け替えのないもの

それって
深い処での
共感ではないかと感じています。


そうした共感は
そのままに
心を温めてくれるから・・・。















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【 2017/05/09 18:08 】

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“受容は器”だと、教えてくれたあなたへ
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受容は、器

なるほど
そうなんですね。

であれば、私は
未だ未だ(涙

結え
磨かねばなりません。

ですが、
磨くこと

それ自体が
快感です。





ワーグナー藝術が与えた影響
所謂ワグネリズム
それは、彼以降の作曲家のみならず
多くの文学者たちのなかにも連綿と息衝いているよう。

ボードレール、マラルメ、ヴァレリーら
サンボリズム詩人だけではなくて

プルースト、トーマス・マン、バーナード・ショウといった
錚々たる作家たちも想起されます。

それが、藝術理念であるにせよ
創作上の諸技術であるにせよ…。


ワーグナーの楽劇で
言葉よりも旋律が雄弁であったが如く

例えば
マンの、“ブッデンブローグ家の人々”
“トニオ・クレーゲル”から“ヴェニスに死す”や
ジョイスの“肖像”或いは“ユリシリーズ”
などには、その指導動機が綺麗に浮かび上がり
ワグネリズムを思わずに
読み進めることは困難なほど。


高原の清流のイメージ
続く一本の道のイメージ
蕾から咲きつつある可憐な花のイメージ

反復され
互いに組み合わされ
使われるその用法は
あの指導動機の技法に
他ならないんですよね。

イメージを膨らませ
感受するココロの振幅。

その振れは、
時に小刻みに震え
時に大きな揺れが齎され
是、
まさに“快感”であります。














































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【 2017/05/07 04:15 】

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降り積もる時間~読書浴
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この季節
森林浴気持ちいいですよね。





書籍に囲まれてのそれでも
深まるかもしれませんが

出来るなら初夏
新緑の木立の下での
書との戯れなら尚、充たされて


贅沢な時間が
しんしんと降り積もりそうです・・・。

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【 2017/05/01 10:53 】

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何処迄も
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イマジネーションには
終わりがなくて

現実は
いつだって
何処迄も
現実であります。




























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【 2017/04/15 16:49 】

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【 2017/04/14 11:38 】

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雨音
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雨音が好きです。

自然が刻むリズム
ゆらぎという名のめぐみ。

住宅建材の成果なのか
室内にして
雨音を聴く機会がめっきり少なくなったようで(笑)

通勤時に聴く
雨音に癒されてます。

信号待ちの車内で
カーステ消して
耳を傾ける
雨音の調べ

横浜は雨ですけれど
今日も
穏やかにがんばります♬


そして何より
エストリルのクリスマスローズに
遊びに来て下さったみなさまの
今日という日が
素敵な一日になられますように・・・。

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【 2017/04/11 09:48 】

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待ちわびて・・・

























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【 2017/04/03 16:07 】

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隔絶の5番


マーラーの5番(取り分けアダージェット)を聴いていると
果たして哀しみは乗り越えるべきものだろうか
そんな想いに囚われる。

忘れ去り
屈託なく在ることが是
なのだろうか
といったような。

それは…
この5番のなかに息衝くあの5番
其処にかのベートーヴェンが生きている
という
そのことと無縁ではないのかもしれない。

それが崇敬あっても
敬愛であっても
貴みであっても

例えばそう、
続くマーラー6番のような重みに息喘いだとしても

良い意味で引き摺る生き方が
呼び寄せるその先の息吹まで

胸に秘め共に歩む姿勢に潜む
人間精神の深さ
その奥行きが
多分私は好きなんですね…。






















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【 2017/03/31 20:02 】

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その胸に・・・
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あの日、恩師に案内された
ストックホルムの小さな森の教会

此の地で邂逅したあのブロンズ像は
向き合う者を
抱き留めるかのように
優しく両手を広げ

心に寄り添い離すことがない
そんな暖かみに溢れていた。







愛の限界を知る
片隅の小さな白い花にも

包み込まれる安らぎの時に
すべてを委ねられる
遥かなる想い出。








































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【 2017/03/24 23:39 】

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心象風景のなかに・・・
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詩を読む時
そこに謳われる情景、
緑豊かな大地、水の調べ
取り分け色彩
それは、必ずしも作者の前に広がるものとは限らない。

ときにそれが、心の奥深くに沈殿する
心象風景だったとき・・・。

            *

ヨーロッパにありながら
その文化の中心から
隔絶していたアイルランドには
ゲール語に始まるケルト文化
その独特の世界観が息衝いて・・・
(アイルランドは他のヨーロッパ諸国と違い
ローマ帝国の浸入を逃れたために
物質文明に侵されない
純粋なアイルランド−ドルイド–的文化の
歴史的ベースがありますゆえ)

其処は、ケルト神話
伝説の国。

太古の昔から自然を慈しみ
其処に精神の源
文学的背景をもつ人たちと
私たち日本古来よりの感覚には通じるものがあるよう
例えば
ピュアな文学精神と言ったような。

近付いては怖れ
怖れては近付く
止むに止まれぬ繰り返し。

望むは
より高い精神的高み
荘厳な精神世界。

そして
有限と永遠を繋ぐのは
最早、哀しみだけのようでもあって・・・
けれど
それは
洗練された美しい哀しみであります。

           *

心のなかの特別な場所を占めるひと
夢の中でしか逢えぬひと
けれどその胸は
実存を、わからせてくれる最後の可能性
そうした情感を抱ける場所でもあるようで・・・。


















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【 2017/03/23 23:45 】

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春待ちびと


元気いっぱいな陽射し
shopのショーウィンドウ
芽吹く街路樹
フローリストの華やかさ

街のあちらこちらに
春の息吹が
いっぱい

待ち遠しかった春も
もう
すぐそこ

訳もなく
ただ
ただ
楽しみです✨


















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【 2017/02/04 12:56 】

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志摩の風に抱かれて
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伊勢、志摩となれば
やはり神話の国なイメージ
よって日本最古の歴史(神話)書
“古事記”に想いが至る訳ですが…

もう1300年余りも前のお話
けれど、いえ、だからこそ
日本以前の
大和のこころが息衝く世界なんですね。

この国 固有の
自然観、歴史観
と申しましょうか。

諸外国に向けて編まれた
正史“日本書紀”に比して
内向きに用いられたこの書ならば
かつての優れた国学者本居宣長に
古代日本人の心情が最も溢るる書と
言わしめたのも
納得の一冊(3巻)であります。

20世紀の代表的歴史家トゥインビーが
ティーンエイジャーのうちに
民族神話を学ばない民は例外なく滅んで来た
といったニュアンスのことを記していましたけれど
精神性で云えば
強ち外れてもいないのかと
教育はやはり大切ということでしょうか。

古事記に
納められている
あの
古き日本のこころが
肌で感じられる
愛しき地
それが此処
伊勢、志摩なんですね。

風光明媚な
海と入り組んだ半島と
そして静かなる山とに
囲まれた此の場所で
凜と冷えた風に吹かれる
ただそれだけの
それだけのことですのに
指先まで深く
心地よく満たされ行く感覚

その理由のひとつは
こうしたところにあるんですね
きっと。






















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【 2017/01/20 22:28 】

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陽の光に代えて〜ドイツコラージュ Ⅱ
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私たちが
哀しみに押し流されないように

祈りを捧げてくれた
かのルターの優しきコラール。

それはバッハの
調べにのって
今、なお私たちの弱さを救い・・・



トマス・マンの
”ヴァイマールのロッテ”は
”若きウェルテル~”のモデル
シャルロッテが
長い年月を経て
ゲーテを訪ねてくるお話しでしたけれど
こちら…

自然(純粋な神秘性)と精神(理性的明晰さ)を
自在に往き来出来るが故
双方を兼ね備えた二重性を基に
人類の寵児となったゲーテ

その意味で彼は
(シラーを超え)
ワーグナー
ニーチェ
ショーペンハウアー
(ルソーで繋がるトルストイ)より
究極的意味で完璧
と讃える
マンのゲーテ礼賛でありました。

持続の重みが
精神のチカラとなり
その上で
過去を
生き直す価値をも見い出す
“生の貴族性”という
深くも美しい眼差し。

優れた
芸術的創造は
いずれ死すべき宿命の
儚い生を受けて
生まれてきた私たちを
補って
余りあるようにも
感じています・・・。











































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【 2016/08/26 17:49 】

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詩神の訪れ~イェイツepilogue~永遠なる命の泉を求めて~月の光と儚さと
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若きケルトの英雄クーフリンが
漸く辿り着いた
永遠の生命を約束する水

けれど容易に
それを口にすることはできない

その水(泉)を守る女性は
鷹となって舞を始めて・・・。


ケルトの心性と能のそれとの通底に気付いたイエーツが
フェノロサ、パウンドらの能楽論を基に
”養老”をbrushupして
書き上げた”鷹の井戸”

その後本作品は逆輸入され
翻案新能”鷹の泉””鷹姫”へと
受け継がれても来たわけですが。


      *


いろいろな意味で
誤解されやすい詩人ゆえ

レッテル張りされた
イエーツ論は後を絶ちませんが

少なくとも
元来、能の国
日本のこの美意識を持ち合わせている私たちがゆえに
理解できることはあるように思っています。


      *


”月の沈黙を友”とすることで
得られる精神の柔軟性は
時に強さと同義であると。

ひたすら
合理的、現実的に生きることでは
往々にして
逆境は乗り越え辛いもの

折れるのでなく
しなる強さ
と申しますか

命の恵み
生の源であるかのような
陽の光に比し
自ら光ることも出来ず
陽光をその身に受けて
届けるだけの月光

その役割を知るひとたちには
独特の強さがあるようにも感じています。

光と翳

届かないものを求め
支配したいと願い続ける
人間の
愚かさ
無力さ

そこから
無常観を受容しながらも

鷹の神秘性に
救いを見出せるのは

余情をもてるものたちだけ
なのかもしれません。

そもそも
私たちはこの地平に立つのみで
鷹の様に舞い上がることも
井の様な深度での沈潜も許されていない。

それを叶えてくれるのは
個のうちなる精神の豊かさ
だけなんですよね。
その場所が
より多様で
より多彩であれば
厳しい現実の苦難を
上手に躱すことができるものでしょうか・・・。

儚さのうちに美を見出す詩人
イェイツ哲学からの
学びは少なくありません。


※英国ロンドンで初演されたという
音楽と舞踏、戯曲が一体となった
踊り手のための劇”鷹の井戸”には
3つの音楽が付けられているんですね。

一つ目は
(イェイツも了解していた)
あの美しき挿絵を手掛けた
画家Edmund Dulacのそれ。
音楽家でないことも幸いしてか
しっかり”朗誦”が尊重されている。

二つ目は
伊藤祐司氏。
フルートパートが付与されていますが
やはり地謡に沿っています。

三つ目は
山田耕筰氏。
前者ふたつをみかねて
作曲されたものですが
それは既に朗唱ではなく
調性感をベースにした
近代的和音の響きをもつ歌曲として仕上げられています。

スクリャービンの影響を受けて
舞踊詩を多く手掛けていた山田氏ですから
彼らしい表現主義的な作品といえばそうで。

そして何より
内省的で、人生の意味を問い
謳い上げられた
イェイツの詩にふさわしい
調性の揺らぎがあって
それを、多様な和音にしてハープに乗せ
さらに
心理描写を備えた歌唱旋律を持ってきた山田氏
その作曲手法は見事としか形容の仕様がありませんが
朗唱の魅力は失われているんですね。

イェイツの詩は英語ですから
朗誦に適した
等拍的リズムを付けるのが難しかったという
その理由は容易に察せられはします。

ですが
西洋演劇と能の融合を目指した
イェイツとデュラック
彼ら本来の意図である
地謡風の英語での朗唱は
”鷹の井戸”には、欠かせない要素であり
まさにそこが
彼らの苦しんだところでもあるんですよね。

非西洋、日本的(能)志向を狙った
前者ふたつの曲性と
能の素養を排除し
別の文脈からの解釈で
西洋モダニズム的に創作した
山田氏の試み

ですがそのおかげで
私たちは
それぞれの表現の違いを愉しむことができる
そのことに感謝しています。

















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【 2016/08/24 12:47 】

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陰翳が呼ぶ幽玄の世界観
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遮るもののない光より
雲間から射し込んでくる
光が好きです。

陰翳が
呼び寄せる独特の美しさ
ありますよね・・・。

幽玄という名の
美的概念。

ヨーロッパの様に
概念規定に
填め込まない
或る・・・
日本らしさ。

その
メタファの世界観も
好ましく思っています。

    
        *


夏も
まもなく
終わりを迎えて

暫くすると
もう
秋・・・

秋が来る。




ーー秋風に
      たなびく雲のたえまより
         漏れ出る月の影のさやけさーー















テーマ:つぶやき - ジャンル:日記

【 2016/08/23 12:14 】

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月の綺麗な夜に〜ギリシア文明・・・そしてローマ文明が為したもの
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シャンゼリゼ ロンポアンからアルマ橋までのモンテーニュ通り
このエレガントな散歩道の一角に位置する
プラザアテネ。
一階の回廊にあるカフェ サロン・ド・テは
プラザアテネならではのカフェ。

此処、
プラザローマではイメージが違い過ぎる
それほどに
ローマとアテネは違う
背後に在るのは
ギリシア文明
そしてローマ文明。

豊饒なる精神をもってしまったが故に
苦悩する存在・・
そんな人間たちへの賛歌を
荘厳に謳い上げた
詩人ソフォクレスは
2000年以上の時を超えて
今なお私たちの心を震わせる・・・。

そう
彼は、あまりに
ギリシア的な
ギリシアのなかのギリシア人。

実用的でないものほど
美しいのかと
そんなことをも感じさせたひと。

*

芸術、文学、哲学そして科学が構成するギリシア世界。

対するローマ
クォヴァディスの舞台となったアッピア街道オスチアの遺跡に
カストラからケルンまでのライン河岸遺跡群など
実際主義に蔽い尽くされたローマン世界
その厳然なる有り様。

然し
自分たちが征服したギリシア文明を
見事に今に伝えたのは
他でもないローマ人たちなのだ。

時代やエリアを超えた
健やかにも均衡のとれた
精神性を
熱く深く
こうして
受け取れることの意味。

*

両文化が生きた世界が
見詰めた世界観が
異なったところにこそ
今を為す美しき欧州
その秘密があるようにも感じてます。

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テーマ:知的快楽主義 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2016/05/24 01:44 】

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Alone〜めぐり会うために


Alone 僕らは
それぞれの花を抱いて生まれた
めぐり合うために
Alone/B'z











テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/05/22 22:18 】

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メタセコイアの水辺に祈りを込めて


愛すべき落葉針葉樹
メタセコイア

落葉樹だけが魅せる
風馨る新緑の爽やかさに
木洩れ陽が編むレースの清涼感に
レンガ色に染まる紅葉の華やぎに
雪に象られる樹形その円錐の凛々しさに
美しき季節を見詰める
眼差しの先
真っ直ぐに伸びゆく
メタセコイアに祈りを捧げるなら
それは遥か澄んだ空に続いてゆく
どこまでも
いつまでも
絶えることのない
確かな想いを乗せて

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テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/05/07 23:38 】

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WE'RE ALL ALONE Ⅱ
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WE'RE ALL ALONE







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テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/05/06 23:35 】

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さくら~美しい季節に Ⅲ
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テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/04/02 22:14 】

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菜花畑~ブルゴーニュ Ⅰ/ロマネ・コンティの記憶
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小さなしあわせ

そんな素敵な花言葉をもつ菜の花
優しい光を含んだ
綺麗な黄色が春告げ花に
相応しい存在感を放っています。


          *


フランス東部
ディジョン郊外に広がるブルゴーニュ地域圏
セーヌ河やローヌ河の源流域であり
運河でも有名な地ですが
この季節には
見渡す限りの菜花が咲き誇るんです。


          *


そしてこの高原
かの(ブルゴーニュ)ワインでも有名。
なかでも(ニューヨークはクリスティーズで、1本20,000USDで落札されたこともあるという)
名酒ロマネ・コンティを生んだ場所でもあるんですね。

葡萄畑の名がそのままワイン名になったという
その畑は、当にフランス革命前
ルイ15世の美しき愛人ポンパドゥール夫人と争った末
手に入れた(それ以前は文字通りロマネー古代ローマ人ーの手によるものだったそう)
ブルボン朝コンティ公の所有地だったことでも知られています。

ロマネ・コンティに親しんだこの時と
同エリアで魅せられた
菜の花の優しいレンモンイエローという
極めて個人的印象がリンクし
高まった
ロマネ・コンティへの或る特別な想い。

”いつかきっと大切な時に・・・”

ささやかですが
私にとっては
限りなく愛しきエピですゆえ

このBLOGの片隅に
こうして
そっと
綴らせて戴きました・・・。




















































テーマ:つぶやき - ジャンル:日記

【 2016/03/24 16:53 】

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粉雪
KIMG1371 (2)

高原の春はまだ浅くて
空から
音もなく
舞い降りてくる
粉雪舞う朝

KIMG1374 (2)

冷えた大地にひとり


けれど
こころを暖めてくれるひとがいる

その寛さに
この心地よさに
その優しさに
このやすらぎに

いつも
ほんとうに
ありがとう・・・。
















































テーマ:つぶやき - ジャンル:日記

【 2016/03/21 08:19 】

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永遠のSt. Valentine's Day~静謐の海/ Erlosung
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孤独の海には
確かな温もりが残る
                                  

見出したのは
理論でもなく諦観でもない
生なる実感
 
学んだのは
すべてを受容し
賛美さえしてしまう潔さ

或、美しき知的捷路

自己を現実から救い取り
俯瞰で人生を見詰めるからこそ
見えて来る光がある

哀しみは雲間に溶けて
翳とともに織り成される眩耀は
どこまでも優しく私を抱く

あぁ、いつの日か
この限りないglowに
身を任せられたなら


 






































































































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【 2016/02/14 01:16 】

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永遠のSt. Valentine's Day eve~one of these days
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16 世紀ラテン語由来のhumor
ロマン主義の自由精神にも通じ
永遠と無(同等性)
というふたつの音調が織り成す
フモールの眼差しは優しくて

生命主義的に在り
耽美的美しさをも放つ
その静なる観照的姿勢

それは
諦めつつも諦めないという
風のような
救済原理でありました・・・。












































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【 2016/02/13 00:21 】

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すべての遠景は青に近付くⅨ~想い


雪が
音もなく
大地を純白で覆い尽くすように

いつの時代(とき)も
行き場のない青(想い)は
(しあわせを願う)祈りとなって

そして
遥かなる空を
透度の高い青のグラデーションで
染め上げる


































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【 2016/02/04 01:15 】

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あの日、レグルスを想って
DSCN0550.jpg

イルミネーションに包まれる都心の空は
深夜になっても星影はまばら
ですが
其のぶん、孤独にも凛として耀くあの存在は
貴重でもあります。

地球と謂う名の星にあれば
落陽のあとの月の光は
女神の微笑みにも似た
優しさを投げ掛けてくれる
癒しの存在ですが・・・。



       * 



天の黄道上にあるという唯一の1等星
レグルス
ラテン語で王様を意味するレックス由来のこの星。
ギリシア神話ではネメアの谷
その最も奥深くに住むという
獅子の名を冠したLeoの中にある
全天21の1等星のうちのひとつ。
地動説を提唱したコペルニクスが
命名したと謂う王の星。 

太陽の何倍もの大きさと
強い光を放つ偉大なるこの星は
二重星が互いに回りあうという美しき四重星。
77年前に瞬いた真白きレグルスの光が
漸く届いた
今だからこそ想います。

時間でも
そして
距離でもない
見えないけれど
いえ、
見えないからこそ確かなものを。





























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【 2016/01/30 22:31 】

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