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シントラ/ペナ王宮~バイロン/チャイルド・ハロルドの巡礼
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リスボン郊外の街シントラ"夏の離宮"ペナ王宮です。
バイロンがチャイルド・ハロルドの巡礼で
"詩人の語る言葉にまさる絶景"とまで称賛した
バイロンお気に入りの宮殿でした。

ケンブリッジ大学をエスケープした若きバイロンの
謂わばグランドツアー(当時、イタリア、フランスが主流であった中で、ポルトガル、スペイン、ギリシャを旅する辺りバイロンの生き方が反映されているよう^^)
で訪れた各地の美しいランドスケープを縦糸に
自身の厭世的感情を横糸に紡いだのが”チャイルド・ハロルドの巡礼”です。
”バイロニズム”が象徴するように
(漱石の云う高等遊民や後のダダイズムも含め)
彼のイギリス的ロマン主義が、各国の文学に与えた影響は計り知れません。

またバイロンがエデンの園と称したこのペナ宮には
かつての天正遣欧使節も訪れているんですね。
このシントラは、他にムーアの城跡、レガレイラ宮殿など
中世の美しき建築が多く残されている歴史ある街です。
”シントラの文化的景観”としてUNESCO世界遺産に登録されています。

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【 2012/08/15 22:15 】

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ユーラシア大陸最西端到達証明書/ポルトガル/ロカ岬~”ここに地終わり海始まる/宮本輝
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ポルトガルロカ岬です。
リスボンの西20km.
シントラ山地西側の断崖絶壁です。

紺碧の大西洋を航海する船々を見守る赤い灯台と
詩人カモンイスの碑文
此処に相応しいモニュメントが建てられていました。

"AQUI... ONDE A TERRA SE ACABA E O MAR COMECA..."
      ーーここに地終わり、海始まるーー

ルイス・デ・カモンイス
ポルトガルではホメロス、ダンテとも並び称されるほどの国民的大詩人です。
彼の詩集”ウズ・ルジアダス”からの引用ですが
こちら壮大な叙事詩であり、格調の高さも個人的にはかなりの好みです(笑
宮本輝氏もそこに触発されてか
主人公にこの地を訪れさせて、この名文句そのままをタイトルにした
"小説”ここに地終わり、海始まる”を書き下ろされています。

そして鈴木雅之さんも同名タイトルのナンバーを手掛けられています。

このあたりシントラ山地は
マヌエル様式、イスラム建築様式を湛えるペーナ宮殿やレガレイラ宮殿も擁しており
英国詩人バイロンが”チャイルド・ハロルドの巡礼”にて”この世のエデンの園”と讃えその名が高まったという処です。
白壁に赤レンガが装飾された可愛らしい駅舎のシントラ駅から
バスに揺られてのユーラシア大陸最西端到達でした。

かつてのヨーロッパでは大陸の果ての海の向こう側は滝のように水が流れ落ちていると信じられていたようで
そこはこの世の終わり
天国への扉があるとされていた伝説の地です。
そこで、天使中の天使
神の意思、天国行きの可否、その判決を下す重要任務を負ったアークエンジェルスの登場です。
ゆえモン・サン・ミシェルしかりで、守護神は大天使ミカエルです。
古代エジプト期には既に”地球が球体である”という鋭い考察が記されていた様ですから
これはもうキリスト教文化の功績?ということでしょうか。
ポルトガルでは、そんな思い入れを込めてか
ユーラシア大陸最西端到達の証明書も発行してくれます。

DSCN1395.jpg
5ユーロでした。
このヨーロッパ最西端到達証明書は年ごとにバージョンが変わるので
それも楽しみのひとつです^^

因みにユーラシア大陸の最南端はマレーシアのマレー半島にあるタンジュン・ピアイ岬
最北端はチェリュスキン岬、ロシアのタイミル半島にあります。
最東端はデジニョフ岬 、こちらもロシア。チュクチ半島の岬です。
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【 2012/08/15 10:00 】

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軽井沢~軽井沢高原文庫~宮本輝/ここに地終わり海始まる
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ーー幸福とは、哀しみのキャンパス上に描かれるーー

最近は、アウトレットプリンスショッピングプラザなど
お買い物も充実の軽井沢ですが
昔ながらの面影を残すエリアを好んで訪れています。
白鳥の飛来からスワンレークと呼ばれる雲場池。
万平ホテル近くの幸福の谷 ハッピーバレーなど。
緑の葉をいっぱいに湛え伸びやかに立つ樹々の下
苔むした石畳の小路が続きます。
文学にも相応しい自然豊かなロケーションからか
軽井沢は文芸色の濃い町です。

軽井沢高原文庫が象徴しているように
堀辰雄、室生犀星、立原道造、有島武郎、川端康成、野上弥生子等
文学者たちの山荘に別荘、またその書斎も多く保存されています。
思い付くだけでも「聖少女」「木浅日」「軽井沢の雨」「小さき影」「夏の旅」「ルウベンスの偽画」「のちのおもひに」「美しい村」「風立ちぬ」「菜穂子」・・
軽井沢に纏わる小説は例をあげれば枚挙に暇がないほど。
堀辰雄が「風立ちぬ」の最終章「死のかげの谷」を執筆したのもこの地でした。

また、宮本輝氏の小説”ここに地終わり海始まる”もこの辺り
を舞台にした作品です。
軽井沢の療養所に暮らす病弱な女性のもとに舞い込んだ
一葉の絵葉書
ポルトガルのロカ岬の写真と
記された文字は

ーーここに地終わり海始まるーー

一度聴いたら忘れられないような
強いメッセージ性のある美しい言葉だと感じます。
過去にたった一度出逢っただけの著名なミュージシャンからの
(文学的)恋文を切欠に物語は展開するのですが
宮本氏らしい読みやすい文体と明るく伸びやかな躍動感が
印象的な小説でした。

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【 2012/08/15 08:29 】

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