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ギリシア神話Ⅱ~ホメロス/叙事詩/オデュッセイア/オデュッセウス~啓蒙の弁証法
ギリシア神話の英雄であり
ホメロスの叙事詩”オデュッセイア”の主人公オデュッセウス。
イタカの領主であり、妻はペネロペ、息子はテレマコス。
トロイア遠征期、武力、腕力で戦う時代に
”智将”であったオデュッセウスは
かのトロイの木馬を策謀しアカイア勢を勝利に導いたことでも
知られています。

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オデュッセウスはトロイアでの勝利の後
ある事件から大洋の覇者ポセイドンの逆鱗に触れ
多事多難、波乱の運命に翻弄されることとなります。
セイレーンの歌声、スキラの牙、カリブディスの渦など様々な困難を
持ち前の智慧と機知で乗り切り乍、スケリア島に漂着します。
そしてこの島で
清らかで美しい王女ナウシカと邂逅するんですね。
純粋無垢な彼女の直向きな献身あってこそ
オデュッセウスは故郷イタカの地へと戻ることができたのです。
夫が長期不在となった留守宅を守り続けた妻ペネロペは
多くの猛者から求愛を受けながらもその一切を躱し
満身創痍で帰還した夫を暖かく迎え入れます。
その後
オデュッセウスは遠征の間に荒らされた領土を平定
此処で初めて
試練の連続であったオデュッセウスに
漸くの安息が訪れた・・・
というのが大まかなプロットです。


この物語で印象的なエピソードが
オデュッセウスと彼の命を救った若き姫
ナウシカとの悲恋です。

ーーどうかイタカの国へ帰られても
いつかまた私のことを思い出して下さいねーー

けなげなナウシカからオデュッセウスへの別れの言葉です。
深い想いと哀しみを秘めたメッセージに
知将オデュッセウスは次のように答えました。

ーー心広きアルキノオス王の王女
もしゼウス神が、私に故国の土を踏むこと許して下さるなら
私はいつまでも渝ることなくあなたを崇め続けます
命を救ってくれたこの恩は生涯忘れませんーー

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※こうしたオデュッセウスの貴種流離譚(映画様に言えばRoad movieとも)
”彼の知力で乗り越える長い困難の旅路”は
”オデュッセイ、オデュッセイア”という修辞で表現され
理性、巧智の代名詞のようにも使われてきました。
また一方では、啓蒙的にも扱われるので
(ホルクハイマーとアドルノの共著)”啓蒙の弁証法”でも検証されています。
確かに
英邁怜悧に過ぎることは
時に利己的に映ることもあるでしょう
大切なのはその言動の奥に
どれほどの思量があるかという処かもしれません。






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テーマ:ことば - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2012/11/27 18:12 】

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