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カント体験~シラー/カリアス書簡~優美~感性と理性の相克~崇高性
美に触れると
改めて
精神の自由を感じる不思議

それは
感性と理性の均衡のもとに成り立つ美が内包するところの
調和が齎す安らぎ
或いは
美に秘められた
精神の浄化作用もあるものでしょう。

朝陽に揺れる可憐な岸辺の草花
澄み切った空の透き通るような輝き
水滴に光を集める樹々の艶やかさ
夕映えの海そのコバルトブルー
自然が纏う優美さは
それを受け取ったひとの心の優美さの反映といいます。

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市場原理に支配される社会
アリストテレスの時代から
社会的枠組みのなかで生きる私たちは
誰しもそのしがらみから
逃れることはできないんですよね
言葉による相互理解には自ずと限界があり
それはそのまま
感性的抑圧を招き
時にひとは孤独の深淵に蹲るものでしょう・・

藝術は
自由な意思に基づいて
社会的制約を解き
現実的葛藤、確執を理念的なものに
アウフヘーベンし
私たちを解放してくれます。




抑圧された精神からは
自由な思考は奪れてしまいます。
そうして思索の季節を重ね
カント体験を経たシラーはカリアス書簡を含む一連の考察で
人間の実態は
あくまで感性と理性の混合体であり
構成美の上位に位置づけられる優美は
美しい人間性の表顕であり
普遍性を兼ね備えていると論述していました。

感性と理性の調和の上に成り立つ穏やかなる”美”の世界観があり
そしてさらに
感性と理性の対立に起因する苦悩を経てこそ
到達できる”崇高”の世界観がまたひとつあります。
このふたつが一体不離となってこそ
ひとの在るべき姿が形成されるとも・・。

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不確実性を生きる生の中では
強大な自然的必然性にもまた抗うことはできません
であれば人間は眇たるものでしょうか

”意志”は常に自身の内側に在るということ
崇高の概念を感受し得た者は
畏れるものなどなく
ひとはそこで真の自立性を獲得し
人間は自由に意志する存在になりえると
結ばれていました・・。

ーーまたこうした心を形成することに
人間教育の究極的使命があるという言葉も添えられていますーー

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テーマ:芸術・心・癒し - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2013/01/20 22:10 】

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