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ドイツ/フュッセン~ヴィース教会/草原~ノイシュバンシュタイン城/ドイツロマンティック街道
見渡す限りの草原に
早朝の贈りもの

陽の光は
柔らかな囁きにも似て
澄みきったforget me not blueから
舞い降り
遙かなる丘を渡ってくる風波に
萌黄色の牧草が
揺れて香ります・・。

20100918-101.jpg

此処は
ドイツシュタインガーテン
大草原の真ん中に
ぽつんと佇む可愛らしい教会
ヴィースの巡礼教会です。

アルプスも
もう
すぐそこまで来ています。

ドイツロマンティック街道のフィナーレ
フュッセンからほど近い場所に或るこの”ヴィース教会”

ドイツ語でヴィースは”草原”を意味します
ですので文字通り”草原の教会”です。

鶯色のなだらかな丘陵が続くさき
子牛や鶏がゆったり
お散歩している牧草地を
優しく見守るように建てられたこの教会は
18世紀半ば
バイエルン州に伝わる
キリスト像が涙を流したという伝説
”ヴィース涙の奇跡”により
ヨーロッパ中から巡礼者が訪れることとなり
この草原に小さな礼拝堂を建てたのが
始まりとされています。

けれど・・・

この素朴な外観と
扉を開いた向こう側
そのギャップが凄いんです(笑

内部は優麗なロココに包みこまれる祈りの場
rocaille
バロック庭園のグロッタに端を発したロカイユ装飾ですが
その天井に描かれた
最後の晩餐をモチーフとしたフレスコ画
こちらヨーロッパの宝石
と謳われるほど・・・。

繊細優美にして深淵な世界観へと
私たちを誘います。

精緻な神学主題によって構成されているという
この教会内部
フランスに始まり18世紀ルイ14世治世の後からフランス革命前夜までを彩り
ホワイト&ゴールドが印象的なロココ装飾
(新古典主義時代には、伝統的石造りのバロック建築さえ装飾的に過ぎるとされ
ロココに至っては官能的、退廃的とも揶揄されたこの様式)
ですがこちら(実は宗教建築にも多用された)ドイツロココ
後期バロック的壮麗観もいい感じに漂っていまして・・・
バロックの威圧感なく、さりとてロココの華美に寄り過ぎもせず
個人的にはその美しきバランス感覚に酔わされたという
ここの処が核心なのですが・・・。

ヴィース教会
この時は
ミュンヘンから鉄道でフェッセン駅に入ったのですが
実はこのフュッセン
ドイツでいちばん標高の高い街なんですね
ワーグナーフリークのルードヴィッヒⅡ世が
贅を尽くして築城した
ノイシュヴァンシュタイン城(至近にリンダーホーフ城)が
あまりに有名なこの町(現在、お城の最上階はちょっとお洒落めなカフェに・・・)
確かにマリエン橋からの眺め
レヒ川の流れる美しき平原の先・・麗しのアルプスを擁した
この古城のシルエット
それは息を飲むような美しさ
でありまして・・・

ゲーテを生んだフランクフルトetcにも強く魅せられましたが
それでも此処フュッセンは
私はドイツではいちばん好きな街なんです
田舎の町並み
その長閑さ
遠い寂寥の空
真白に頂く勇壮な山々
絶え間なく移りゆく水河の清らかさ
水鳥たちを暖かく見送る雲も
人影なく静まり返った湖
その静寂(しじま)まで・・・・

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文中の”forget me not blue ”
ここで”forget-me-not”は勿忘草の英名
結えこの花色は”forget-me-not blue”と呼ばれ
JIS規格にもちゃーんとある
それは綺麗な青色です^^

こちら直訳すれば
”私を忘れないで”になりますが
日常英語の否定文なら”don’t forget me”
故、語順に違和感を覚える方も多いかと。
実はこの名の語源は中世のロマンティック伝説にありまして
語順も中世英語のまま伝えられてきたものなんですね

ドイツの蒼き大河に降り立った恋人たち
愛する彼女に花を捧げようと
勇敢な騎士が岸辺に近付いたところ
急な増水で激流にのまれてします
彼は全力で岸を目指しますが
水の流れは烈しく思うようにかないません
すると騎士は残されたチカラで
彼女にその花を投げ
”僕を忘れないで!”と叫びました
その後彼は力尽き
やがて
渦の中に飲み込まれていったといいます・・。

目前で愛する人を失った彼女は
哀しみの淵に沈み
日々彼の墓前にこの花を届けます
そして
最期に聴いた彼の言葉を
花の名として与えた
ということらしいんですね。


ですので
ヨーロッパ中世では
愛するひとにこの花を贈ると
”自分を決して忘れない”と言い伝えられてきたのです。
そして
贈られた女性は、
恋人への愛の証として
”forget-me-not”を
しっかりと
身に付け離さなかったといいます・・・。















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テーマ:ドイツ生活 - ジャンル:海外情報

【 2013/03/02 17:45 】

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