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Clément Doucet /Chopinata(動画試聴)~古き良き時代~ベル・エポック/エコール・ド・パリ/ルネサンス期~映画ミッド・ナイト・イン・パリ/ウディ・アレン
パリの石畳を漫ろ歩くなら
その思考が次第に
シフトされゆく不思議・・
そのひとつ
フランスに謂う”Belle Époque”
旧き良き時代
”ベル・エポック”
一般的には
19世紀末辺りから第一次世界大戦開戦前までが
この範疇とされていますが
こちら
この時代の華やかなパリ文化を
懐むというノスタルジーに
裏打ちされた言葉
なんですよね・・・。

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普仏戦争での敗戦を経験したフランスを待っていたのは
パリ・コミューン成立に
謂わずと知れた第三共和制・・
そんな政情不安の一方では
産業革命期の最中
ボン・マルシェ的消費文化に
エッフェル塔に象徴されるパリ万博の波が
ヨーロッパ文化の総体としても論じられる
華やかなパリの黄金時代を築き上げ
芸術の中心として揺るぎない地位を確立して行ったんですね・・。
ムーラン・ルージュに代表されるBelle Époque的景観からも
印象派の芸術家たちはインスピレーションを得ていたようです。

とにかくこの時代の芸術が凄すぎて。
思いつくだけでも
(Belle Époque自体の定義が曖昧ですので一概には語れませんが)
文学界では
ルナールやアナトール、メーテルリンクの最盛期であり
象徴主義はピークを過ぎて
ゾラやドーテ、詩の高踏派が終焉を迎えた頃でしょうか。 

美術界ではゴッホにゴーギャン
ルソー、ロートレック、セザンヌ辺りから
デュフィ、マチス、ドラン、ブラマンク
ロダン・・・ガウディ
またアール・ヌーボーの時代であり
ミュッシャらも想起されます。

音楽界ではフォーレにドビュッシー、ラベル・・・
ああ・・もう考えるだけで
ため息が・・・。

文字通り
芸術に於いても黄金時代なのですが
対して
第一次世界大戦を挟んで
隣接するパリ1920年代を”Les Années Folles”
なんて呼んでいますよね。
(同時期のアメリカは当に禁酒法の時代です・・戦間期はジャズ・エイジなんて呼称もありましたっけ^^)
”レ・ザネ・フォル”
訳してそのままに狂騒の時代・・。
音楽ではClément Doucet
Chopinata”の頃でしょうか
ベルギー出身のピアニストですが
ショパンがスウィングしてます
フランスで奏でられたJAZZ・・
綺麗だと思います。
そしてこの時代のパリに生まれた”École de Paris”
こちらもまたため息の出るような名立たる画家たちが同時期同場所に集います。
パリの画廊で開催された絵画展のタイトル
”エコール・ド・パリ”展が語源のようですが
世界中から
パリはモンマルトルに
時を少し下ってモンパルナスに
集まってくる画家たち
半ばボヘミアン的な日常をも送るなかで制作されてゆく作品群・・。
瞳を閉じれば彼らの作品が脳裏を過ります
モディリアーニにヴラマンク
ドランにユトリロ、ローランサン、パスキン、
ダヴィド、シャガール、キスリング・・・
そして
我らがフジタ・・・。


日々の生活のなか
いつの時も
文学に酔わされ
絵画に魅せられ
音楽に惑わされるといった
ひたすら感性で生きているような私に
とりましては
このあたり
結構
堪らない時代でありまして(笑

この時代と云えば
ウディ・アレンの映画
”ミッドナイト・イン・パリ”(原題:Midnight in Paris)には
楽しませて戴きましたっけ。

2011年のアメリカ映画でしたが
如何にもアメリカ的(笑
軽やかな遊び心いっぱい^^

ストーリーは
映画脚本家で小説家志望の主人公がパリを訪れ
真夜中にアンティークカーに誘われ
或るパーティ会場に・・。
そしてそのパーティの主役が
なんとジャン・コクトーです(笑
隣席にはフィッツジェラルド夫妻。
そう
そこは彼が愛して止まない1920年代のパリだった・・・
というお話なんですね。
そしてその後に訪れたバーでは
ヘミングウェイと出会い
さらに
ピカソやダリ、マン・レイらと親交を深めてゆく・・・
みたいな(笑
他にもエリオットにマティス、
ロートレック、ゴーギャン、ドガなんかも
登場していたように記憶しています。
慾を云えば
ユリシーズのジョイスにも居て欲しかったかナ
”新世界”の発信地であった処なんかも(笑
ですが何れにしても
1920年代のパリに生きる
芸術家たちが次々に登場してきますので退屈はしません
そもそも監督であり脚本をも手掛けた
アレン自身が懐古主義者であり
その持て余した思いを映画の主人公に昇華させた
という理解で良いのかと思っています。

そして
アレンが教えてくれたこと
それは
人が持つnostalgie性が
普遍的であろうかということ・・。

私たちが1920年代に憧れるように
その時代の彼らはベル・エポックを懐かしむ
そしてベル・エポックの彼らはもしかしたら
ルネサンス期を懐旧するのではないか
といった
旧き良き時代に郷愁感を見出す人間の懐古主義性
ある一側面を映し出したこの作品。
で、あるならば
過去に捉われず
今を存分に楽しもう
と、ポジティブシンキングに振れること
素晴らしいと思いました。

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ただ・・
(今を大切に生きながらも尚)
心ある人にのみ強力に装備されたこの能力
時間を遡って過去の特定の季節や空間に身を置き
失われた時や場所に想いを馳せ
心を研ぎ澄ませて
そこに流れる感覚に身を任す
そしてその志向性に価値を見出すことそのもののなかには
とても美しいセンシビリティーが在ると
感じています・・。













※ラストのバナー画像はモンパルナスの
”Le Dome Montparnasse”
1897年に開業したというパリの老舗カフェです。
撮影した時間帯は早朝で
いつもならモーニングもやっている筈ですがオープン前(?)でした。
1920年代にはエコール・ド・パリの画家や
パリに集った文豪たちが
芸術論議に明け暮れた社交の場のひとつとされている処です。
フランスはドイツと違ってあまり英語は通じません
ですがこちらのギャルソンはナイスでした^^
軽食もいけますがお魚料理はかなり美味♪
お店のロゴ入りのプレートも可愛らしい
ノスタルジー溢れたドームなのですが・・。















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テーマ:フランス - ジャンル:海外情報

【 2013/04/08 00:00 】

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