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草枕/漱石 Ⅴ~無常の美~ジョン・エヴァレット・ミレー/オフィリア
草枕の主人公は
”那美”の佇まいに
ジョン・エヴァレット・ミレーが
シェイクスピア作品からインスピレーションを受けて描いた
”オフィリヤ”を髣髴とさせる何かを感じ取ります

そうした漱石の作為がよく伝わってくる
最終章のシーン

汽車の車窓に
奇しくも
別れた夫の憂いを含んだ横顔を垣間見る

けれど
為すすべなく
彼女は汽車を見送るしかなかった

この描写の深層には
動かないことと
動けないことの狭間が
横たわっているんですね・・・


そして
此処にきて初めて
主人公は
見えざる”憐れ”が
一面に浮いて見える

今まで
どうしても
表現仕切れなかったもの
写し取れなかったもの
それが
その瞬間に
彼の胸中に”画面”として浮かび上がる・・・

そんな場面で
物語は幕を閉じますが
ここで描出された
漱石独特のこの”あはれ”は
漱石文学のひとつのテーマとなり
無常の美に
雅趣を求めるように
作品に昇華させてゆきました・・。

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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2013/10/11 21:04 】

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