プラトン/プロティノス~ケンブリッジプラトン学派 Ⅱ ドイツ精神ゲーテ、シラーへ
ーー世界はその美によって正当化されるーー

DSC_0007 (2)

先に記した幸福と美へのささやかなつぶやきを
掬い取る様に丁寧に受け止め
タックーニとの一連の流れその哀しみにまで及ぶメッセージを
お贈り下さったあなたの慈愛溢るるお心に
胸がいっぱいになりました

いつも想うのですが
WEBを通じて受け取るみなさまの
奥ゆきのあるお言葉には
ココロ通じ合える大切なものがあって
それはなんだか画面では飽き足らず
もしお仕事上での出会いであったならば
きっと深夜遅くまでお話が尽きることはなかったものと
そう感じてしまうことも一度や二度ではありませんでした。

交錯する想い
暖かみのあるふれあいに感謝して
その”返歌”として
今日も綴らせて戴きます^^

冒頭のプロティノスのフレーズですが
こちらは、とりもなおさず
私たちの生きる世界は
イデアに密接に関与している証拠をこそ美としている
”とした
プラトニストたちのそれに重なるもの・・
そう
真実には
叡智的存在を観照すべく深き精神なくば到達しえない
徹頭徹尾
須く”心”なんですね
ほんとうに大切なものが瞳には映らないように
真なる美も、真なる幸福も目には見えないものなのだと
改めて思い知らされるようです・・・。

というのも
あらゆる実践は、否が応でも私達をこの社会に巻き込むもの
哀しいかな”行動”はいつの時代も世俗的に寄ってゆかざるを得ない側面をどこかに併せ持っていて
さらには、この世の欺瞞に服従させもする
けれど
崇高なる精神、純粋理論はどこまでも自由
であるが結え
真の幸福は”実践”にではなく”洞察”にある
というふうに発展していったんですね
実に綺麗な流れでした。

”形相理論”のベーコンや
自然のあらゆる現象を作用、反作用の二元論に還元してしまったホッブスとは
本質的に異なる自然哲学・・・。

17世紀18世紀あたりは
まさに
実践(行動)こそが近代的発展の礎となり
そこから不断の勢力を積み重ねて行くといった時代であったわけで
実際、デカルトが扱った規範が
論理学と認識論の域を出ることはありませんでした。

併しながら
ケンブリッジの哲学者たちの規範は
どこまでも
どこまでも・・・
ということなんですよね。

デカルトが自然をして、生命なき”幾何学的延長”を叫べば
モアは唯心的”精神的延長”(絶対空間理論)で答えましたね。

その後のニュートンの(実感として認めにくくもあった)遠隔力としての重力その理論が
実はモアの理論から成っているという皮肉があったりもするのですが^^

ーー美しくされたものではなく、美しくするものこそ真の美であるーー

プロティノス思想の影響を色濃く受けた
シャフツヴェリが
生命のない”幾何学的延長”にすぎなかった自然に
愛と美を吹き込むこととなったそのことは
そのままに
英国に於ける負のアスペクト(ある種の狭隘さ不寛容さ)を打ち破った彼の偉業となり
フランスルネサンスでのラブレーに
また
スペインルネサンスのセルバンテスにも相当すべくものではありませんでしょうか

彼はまさに近代美学の創始者であり
その概念は
あの偉大なるドイツ精神となるべく
ゲーテ、シラーの世界観へと受け継がれて行ったものでもありましょう。

末筆になりましたが
あらゆる美の源泉をして
”Parent-Mind”と表現した暖かき人間性を備えたシャフツヴェリ
そんな彼のメッセージを贈らせて下さい・・・。

ーー精神を形造る者には、
   それ自体のなかに精神そのものによって創られた
     あらゆる美が含まれており
       従ってそれは
         すべての美の原理であり、源泉であるーー















美しきもの
それは

深き精神性哉
ですね・・・。













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【 2014/01/30 21:32 】

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プラトン/プロティノス~ケンブリッジプラトン学派 Ⅰ
ーー人間の幸福は
   生活実践(行動)そのものにあるのでなく
     精神的充足を求めた
       叡智的存在を観照することにあるーー
                ~Cambridge platonism



彼らの指摘を待つまでもなく
行動のなかにそれがあるとするなら
人が人たる所以
人間と他動物との境まで
あいまいになってしまう・・・

”叡智的存在の観照”
言葉自体
既に美しいです。

こちらを基本理念とする
Cambridge platonism
世に謂うケンブリッジプラトン(研究)学派は、
オックスフォードのアリストテレス研究と並び
英国古典哲学研究の双璧と称され
17世紀ケンブリッジの学内で展開された思想グループ
よって
このケンブリッジプラトニズムなんて呼ばれ方をされてきたもので
そこに集う碩学の人々をしてケンブリッジプラトニストと。

中心人物は
ベンジャミン・ウィチカット
ケンブリッジに学び後に同大教授になられた方です。

思潮的源流は
フィレンツェルネサンス哲学

プラトンやプロティノス抜きに語ることのできない
学派でもありまして・・
先にも少し触れましたがケンブリッジは
英国プラトニズム研究
(”ヨーロッパ哲学の伝統は、プラトン書の脚注から成り立っている
とのメタファから押して知るべしといった処でもあるのですが)
の牙城となった場で
あのエマヌエル学寮に象徴されるが如く
往時は精神の最高学府と謳われてもいたようです
此処はもう
イギリスピューリタン的プラトニズム
と云って良いのかと。

このcluster
”理性”をして
学問的思考力の基礎を為す能力とし
人間は、弛まぬ研鑽からそれをさらに深めゆくことができる

といったスタンス
芸術の真髄さらには最先端科学の世界観さえ想ってもみてしまう
もうほんっとになんだか接するだけで
ドキドキ、ワクワクの切り込みなのですが・・

そうなんです
プラトンがその著”饗宴”に記したあの
ーー人間と叡智的存在の領域は厳密に隔てられているが
同一性を否定すればするほど
結びつきたいという希求はさらに強まるーー

とした見解と符合してもくる訳なんですね。

そして
叡智的存在と人間を結びつける
ダイモンの存在意義がここに生まれ
それを介して
はじめて森羅万象の統一がなされる
という
こころ震えるような
美しき概念でありました・・・。



















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【 2014/01/29 09:14 】

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大好きな白い花を贈って下さったあなたへ


昨日UPされた凛とした一輪
切なささえ覚える
あの美しさ

そして今朝
お贈り下さった
白い花

その可憐さは
それを包む空間にふんわり広がり
愛らしさ溢るる空気感が
柔らかに
胸に沁み入る作品で・・・

こうして
こころ暖まる
安らぎに満ちた
余韻ある感動を
戴きまして
ほんとうにありがとうございます。
(UP愉しみにしています♪)

私の記事
それは
謂わば時に
私の心の叫びでもあるわけですが
そこに真正面からの
真摯なるメッセージを頂戴致しましたこと
嬉しく思っています。


個人的には

ある芸術作品が芸術作品たることを
保証する理論的、歴史的審級



”anything goes”
私的言語としての”芸術”

は、時に其の時代の評価は分かれても
最終的に
そう
”永遠なる藝術”といった観点では
決して
矛盾するものではなく
寧ろ
ひとつにぴったりと重なってくるもの
私はそう
固く信じています。


”誰かを
強く想い
感じ
こころに描きながら
作品に
魂を注ぎ込む”
ことが動機で生き
尚制作していらっしゃる
との文字

堪えます
芸術家の方の
こうしたお言葉は重いですね

生きる姿勢が美しいこと
それが
どんな意味をもつものか
教えて戴いたように感じています。
























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【 2014/01/26 21:57 】

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たったひとりのために・・・碌山から太宰へ


ーー小説と云うのは
たったひとりの読者に向けて書くものなんです

とても得難い
貴重な読者のためにーー


こちらは
愛の言葉を叫ぶところに
愛の実体があると記した
太宰の言葉です。
ですが
彼に限らず
小説に限らず
熱情を注いで創り込む作品
それは
不特定多数へと謂うよりは
寧ろ何かしら
そういう傾向に振れるようにも
思われるんですね


誰かを
強く想い
感じ
こころに描きながら
作品に
魂を注ぎ込む

--愛は芸術なり 相剋は美なり--

そんな
碌山の言葉も
響きくるしじまに
大切なひと

あなたを
想います・・・。
















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【 2014/01/26 08:04 】

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失われゆく芸術を求めて~美しきanything goesへ~私的言語としての芸術
DSC_0219_201401231139404d4.jpg

普遍の美
こうした情景に身をまかせたときに
そこから立ち現れる情趣
それは
良き文学、音楽、絵画、彫刻に邂逅した時に
得られる
あの例えようのない感動、時に快哉にも似て・・。

悠久なる時の大河
すべてが移りゆくなかで・・・

”こころ”あらば
いつの時代も
変わることのない
大切な何かが息衝いている

私はそれを見詰めていたい
見詰め続けて行きたい
結え
想いは
やはり芸術へ

芸術・・・
美学的には
定義不可能とされているもの
と申しますか
定義を外れるもの
といった表現の方が適切かもしれません。

それほどに
アブストラクトなもの
ですので
社会的圏域のひとつ”アートワールド”
なんていう概念が生まれても来たんですよね

此処には
芸術のヒストリがあり
所謂芸術界のチカラなんて言うもの
そして美術館やその制度など
様々なものが包括されているようで

ある芸術作品が芸術作品たることを
保証する理論的、歴史的審級をしてArt World
らしいのですが・・・。

そうなんですね
藝術は、結局
関係的理解の上の
関係的定義が与えられるのみ
というより、それすらなくば
美術館に入るか否かの基準さえ
定まりませんものね(涙

ただ・・

個人的には
芸術は基本
”anything goes”カナって。

例えば東大には美学芸術学に並んで
文化資源学(研究専攻)があるんですね
(院のみで学部には対応する専修課程はないものです)

私たちは途轍もないような”言葉”と”カタチ”の礎の上に
豊かな暮らしを戴いているのですが・・・

カタチを研究する学問である
美術史学或いは考古学以外の
多くの人文社会系の学問の対象は
”言葉”メインなんですね、
ですので
日々無数の貴重な”カタチ”が取毀れてゆく現状があります

それを社会に還元させるべく
多様な学問領域から
(こちら文理融合ということでなく)
社会に内在する問題をどう掘り起こして対象の本質に迫るか
よってリカレント教育、インターンシップも盛んな
トランス・ディシプリナリーなApproachが目的の研究室
文化資源学(Cultural Resources Studies)

多角的な研究姿勢が
波状的に広がっていってくれればいいナ
なんて思ったりもしています
というのも常日頃
豊かなる文化資源の構築に
(ウィトゲンシュタインに対抗する訳ではありませんが)
私的言語としての”芸術”も
不可欠と
強く感じているからなんですね・・・。

















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【 2014/01/25 07:07 】

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完成された風景 ”空”~美はチカラ~サルトルの説得力


空は
ただ
そこに
在るが儘で美しい
そう
根源的美的存在であろうかと
思うんですね

特別なものは
何もなくて
それで
既に完成形

私たちを光に映し出す
朝陽のときも
灼熱の煌めきを注ぐ
真夏の洋上その高くにも
遙かなる山脈に呼吸する豊かな樹々の上にあっても
暖かな橙色で私たちをそっと包みこむ夕陽のときも
哀しみの内に伏せる頭上で月光という希望を投げかける
夜空のなかにも
海上にしんしんと降りゆく雪
水平線まで続く雲海にさえ
いつのときも
其のままに
芸術作品
のように鑑賞できる
美しきもの・・・

*************************************

”美”の存在意義

サルトル風に謂うならば

(伝達手段に他ならなかった文学に)
”美”が必要だった
その理由
それは
美が説得力として働くから

こうした
アプローチになってくるものでしょうか

美はチカラ

そして
生きるエネルギーに
なってゆくもの
なんですね・・・。































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【 2014/01/22 19:59 】

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トゥワイライトのティータイム~ベルリオーズ幻想交響曲
休日の夕暮れティータイム
この日流れているのは
ベルリオーズ幻想交響曲

DSC_0001_20140120174748afa.jpg

この曲を聴くと必ず想起する言葉
それは



”恋する女性は常にひとつの旋律となって現れる”


というのも
この楽曲の冒頭に記された彼のメッセージ
その結びの言葉が
こちらなんですね・・・

なんと
美しいメッセージかと。

いつの時代も
その道を極めた
芸術家たちの愛の表現は
反則なくらい
カッコいいです(笑

DSC_0013_2014012017474785a.jpg













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【 2014/01/20 18:14 】

| インテリア | トラックバック(0) |
小鳥たちを想って~英国インディペンデント紙
英国のインディペンデント紙による
moineau(雀)が
sparrow(英国の雀)と同じ運命を辿るのではないかという警告を目にしたのは
ロンドンのホテルで迎えた
数年前のイギリス出張最期の夜。
英国から失われゆくイエスズメの姿
それを危惧してのフランス鳥類学者の研究では
フランスやドイツ、チェコ、ベルギー、オランダ、イタリア、フィンランドの都市を初め
ヨーロッパ全土で急速な減少が見られ
すべては赤信号
原因としてパリに猫が急増しているですとか
昆虫が激減しているですとか
様々な推測がなされながらも
その謎は深いとのIndieの記事
見えない何ものかへの根拠のない不安感に
ふと
雀たちが集う光景が
自身に確かな安らぎを齎してくれていることに改めて気付かされたと申しますか
帰国して程なく
我が家のbird Bathの隣に
小さな餌台を設置したんです

今日この日の小鳥たちの
軽やかな囀りは
あの頃からのもの・・・

DSC_0048_2014011313110988d.jpg

ひよどりに
ほうじろ、めじろなど愛らしい小鳥たちが
思い思いに囀りながら
次々に
我が家を訪問してくれて

そして
こうして雀たちまで^^

なんだかほっとする
朝の情景です・・・。

DSC_0027_201401131316040a1.jpg






























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【 2014/01/19 11:52 】

| ガーデニング | トラックバック(0) |
シェイクスピア/テンペスト~ベートーヴェン~ハムレット
ーWe are such stuff
As dreams are made on
and our little life
Is rounded with a sleep.ー


110322_1537~01

シェイクスピア作品
”テンペスト”からのフレーズです。


人生のDestination
全うするに
幾重にも困難が待ち受ける
それを乗り越えるべくチカラとなるもの
生き抜くためにあるべく精神性を
言い当てながらの
この表現の美しさ・・・。


そしてそれと重なるのが
ベートーヴェンの第17番ニ短調op.31-2
同じく”テンペスト”と名付けられ愛されている
なんとも美しい旋律をもつピアノソナタです。

この作品をめぐる秘書シントラーとのやりとりに出された
ベートーヴェンの答えが
”シェイクスピアのテンペストを読め”と・・・

確かにテンペストの主人公プロスペローの生きる姿勢と
ベートーヴェンのそれは
重なるものがあるんですね。

実際
倒懸の淵にあって
シェイクスピアに救われたという
偉人は少なくありません

心は・・・
取り分け
傷ついた心は、
溶々たる精神に向かって開かれ
癒されゆくものなんですね

ー夢で織り成される人生
そして
儚き一生は
眠りをもって完成されるー


不思議なもので
ユマニテは
どんなところからも
溢れくる
行間から
プロットから
紡ぎだされた言葉そのものから
立ち昇り
香り
作者色の
ヴェールを纏う

時に
聖なる青の
時に
鳶色の
真実なる風に吹かれて
私達は
ともに憂悶し
ともに欣幸する

改めて
文章はひと
作品はひと
だと・・・。

古くから聖書に次いで芸術家たちに
インスピレーションを与えてきた
シェイクスピアですが
このテンペストとて
他にもチャイコフスキーが
シベリウスが曲を付与していますし
彼の科白を引用した文学作品や
そこから生まれた絵画、音楽をあげれば
枚挙に暇なく
読み込めば
主人公プロスペローは
かのダ・ヴィンチに重なっても参りますし
またキャロルのアリスの世界観は
まさにこのテンペストの転調ともいえます
文学、音楽、美術・・・
想いは果てしのないように広がってゆく
それもシェイクスピアの魅力のひとつかもしれません。

あの潔ぎよさも
深き情調が齎すもの

そしてハムレットの科白
”The rest is silence.”

後は沈黙・・・です。















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【 2014/01/16 20:50 】

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Ode on Melancholy~憂愁のキーツ
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美は真実
真実は美

それがこの世で知りうるすべて
知るべきことのすべてーー
~ Ode on a Grecian Urn


偉大なるシェリーから
バイロンから
追悼詩を贈られた
英国の詩人キーツのオード
その結びからのフレーズです。


忘却の河へ行ってはならぬ
そう謳うキーツでしたが
”憂愁の女神は美とともにあり”と
滅びと快の混在を認めてみたりもするんですね
そう
痛みを超え出るなら
そのまま歓びに突き抜けるかのように。

冒頭のフレーズは
日々私が見上げる空のもとに
いつのときも
どんなときも
絶えることなく
あの光の狭間で
ゆれて
揺蕩い
この胸に訴えかけてくるものです

それは
シャフツベリー
古くはプラトンの時代から
変ることなく
美を追求し続けた先人たちが行きついた
或る確信のひとつだったから・・
なのかもしれません。


*************************************


Adonais
I weep for Adonais - he is dead!
O, weep for Adonais! though our tears
Thaw not the frost which binds so dear a head!
And thou, sad Hour, selected from all years
To mourn our loss, rouse thy obscure compeers,
And teach them thine own sorrow, say: "With me
Died Adonais; till the Future dares
Forget the Past, his fate and fame shall be
An echo and a light unto eternity!"
                   Shelly(1792 – 1822)


死から再生した
オリエントの美神アドニスに
夭折のキーツを重ねたシェリーは
彼の藝術その永遠性を詠いあげました。

アドニスを凍らせた霜を溶かせなかったことを悔い
それを
彼らの季節の中の最大の悲劇に喩えています。

敢えて時を呼び興し
哀しみをを告げんとするさま
無限なる時が
過去を消し去る時まで
其の名よ永遠なれ
と詠う詩のなかに
早すぎたキーツの死を悼む
シェリーの苦悩が
痛いほどに顕れています。

ホメロスに憧れ
ギリシアのベースに魅せられ
Endymion発表後に
社会の厳しい評価にさらされ
深く傷つく
ピュアな精神の持ち主キーツ

フランス革命始まりの年から
6年後に生まれ
その僅か26年後にこの世を去った
キーツ

そして
詩は音楽
私にそれを感じさせてくれたジョン・キーツ
今夜は彼を想って
眠りにつきます・・・。

























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【 2014/01/13 21:03 】

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コクトーの恋~ポエジーへの愛
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ポエジーをして
”哀しい恋人より優れている”
そんなメタファからも伝わるように
詩を愛して
愛し尽くしたコクトー
こうした意味でも彼は
徹頭徹尾
詩人のなかの詩人であったろうかとも
想うんですね

作品には
優美さを兼ね備えた
揺るぎのない筆致に純粋な旋律
そして何より
どこまでも
限りのないような
自由さがありました

この自由さがコクトーに
オリジナリティーに拘ることを嫌わせ
その寛容性は
来たる未来の芸術家育成の礎となってゆくべく精神とも
思えてなりません

スリー(ホワイト・イエロー・ピンク)ゴールドをひとつに纏めた3連リング
カルティエのジュエリートリニティ(三位一体)を愛したコクトー
パリモンパルナスで活動し
コート・ダジュールを好み
晩年にはフォンテーヌブローの森近く
中世の街並み残る
フランスの田舎町ミイ・ラ・フォレに居を構えます
その書斎では
パンテール柄のファブリックを活かし
想い出の写真やお気に入りの調度品を
バランスよくディスプレイ、
ラディゲのポートレートはもちろん
さりげなくバイロンの胸像まで配するあたり
自身で詩に顕した通り
それはまさに
”詩”でできていた家だったんですね
その立地上残念ながら
親交の深かった
ピカソやモディリアーニ、ストラヴィンスキーらが
訪れることはなかったようですが

”詩でできている住まい”
その感性が
なんとも
素敵すぎませんか?

詩だけでなく
絵画、小説、戯曲さらには脚本
映画監督まで手掛けたコクトーが
Cinemaとは一線を画した
Cinematographという言葉を
取り分け選んで遣ったその理由
それは
”シネマトグラフは
それを拒絶する大衆さえへも
思想を投影させるほどの力を持っている
武器となるべくもの”

との理由から。
そして
あらゆる芸術に”ポエジー”を求め続けた
意思のひとコクトー

”生きることの美しさ”を体現した詩人
これもまた一面の真理ですね・・・。




























































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【 2014/01/12 08:42 】

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書の香り~こころの拠り処を想って
”エストリルのクリスマスローズ”をはじめて1年半
長いとは言えないこの季節
けれどそのなかから生まれた
皆さまとの心の触れ合い
その奥行に
驚かされることは少なくなくて・・・

意思疎通
その媒体となっているのはPCモニター
そして
ハードディスク、Removable mediaなどストレージからのそれであることに
改めて
想いをめぐらせると・・・

*         *          *

例えば手紙
例えば書物
それが
電子MAIL
電子書籍となって。

媒体のみで考えるなら
個人的には紙媒体が好きでした。

そう
手触りと
あの香りが
必要にして絶対条件だと・・・。

文字で記された内容に
相俟って感じる
あの手の中の感覚
そして
立ち昇る
インクの香り

手書きの、
そして
手描きの・・・。

さらに
新刊本には新刊本の
古書には古書の
文庫本の
初版本の
ペーパーバックの
ハードカバーの・・・。

装丁の魅力抜きに
書は語れないと・・・。

書は美
書は香り
私の持論でした。

電子書籍はほんとうに手軽で便利なツール
私自身現実に
随分助けられています。
けれど
そこで見知った事柄
それはやはり
書籍から得られたというよりは
”情報”といった側面が大きい
そんな何ものかがあって・・・。

ですので
電子書籍というよりは
電子小説といった呼称の方が
しっくりくるように思ってみたり。

けれど
電子書籍でなければ
永遠に邂逅できなかった
素晴らしい作品が
たくさん
たくさん
ありまして・・

それは小説に限らず
作品・・・
そして
エストリルのクリスマスローズに
お贈り下さったそれに
魂揺さぶられて・・・。

もし私が
ここに掲載させて戴かなければ
ずっと
私の胸の中だけにしか存在しないのかナ
そう思うと堪らなくて。


例えば・・・

securedownload 20140110
ことば絵描きさま

MAILに添付して下さったものですが
添付ファイルへのワンクリックで
自然に涙こぼれるような
暖かな”こころ”が伝わってくる

securedownload.jpg
水嶋康惟さま

この”美しさ”を届けてくれる
優しみ
その深さ

もう
言葉になりません・・・。

saki















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【 2014/01/10 12:40 】

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ランボー詩集を紐解くあなたに・・・
水平線から光の帯を紡ぎ出す水面に
大地と空との境界その遙かなる地平に
そして
私たちの暮らしの屋根屋根の先に
落ちてゆく
燃える陽の煌めき。

その光が
辺り一面をオレンジに染め上げながら
暮れなずむ空の蒼と
紫色を帯びた美しいブルーグラデーションを描き出す時。

明日になれば必ず昇る太陽を
私たちはつい
惜しみ
そして懐かしむんですね。

それは巡るセゾン
行く夏
秋への移ろいとて同じこと。

ランボウとの出会いは
こうした季節の透間
そして
時の狭間
トゥワイライトタイム
マジックアワー
その繊細な時季にありました。

——それにしても、何故、ひとは永遠の太陽を惜しむのかーー


このごく短いフレーズに始まる
ランボウの詩”別れ”が
あのとき
なぜ
あんなにも
胸に沁みたのか・・・。

言葉のインテンシティのもつ
秘めたるチカラ
それは
巍然なる絵画、彫刻、音楽らから
私たちが受け取るエネルギーにも似て
ひとたびそれに捉えられたら
次の瞬間その芸術の虜となる・・・

そう
詩集の扉をひらいたなら
そこには
確かな
ある別の
世界観が広がり
それに魅せられ
すっかり
その空間の住人になってしまう・・・。

そして
”詩人が批評眼をその内にもたないことはありえない”
ボードレールの残したこのメッセージが
大きな意味をもって迫ってくるんですね。

ーー俺は夢みた、十字軍、話にも聞かぬ探検旅行、歴史を持たぬ共和国
    息づまる宗教戦争、風俗の革命、移動する種族と大陸・・・ーー

20歳でパリ詩壇を下り
アフリカ、アラビアで商社マンとして新たな人生を踏み出した彼

時にコーヒー交易商
時に砂漠と荒野の武器商人
時に探検家

ラクダ100頭のキャラバンを組んで
2000丁の小銃と
60000個の弾薬筒を
ハイレ・セラシエ皇帝の父デジャッチ・マコンネン総督の従兄弟
メネリック王に売り付けようとしたランボー

けれど
彼はあらゆる危険地帯に身を置きながらも
現実に怯むことなく
尚、書くことを止めなかった
但し、詩ではなく
書簡形式に変えて。

それは
多分
研ぎ澄まされた精神を与えられた者にとっての
あるべき感受性の発露であったから・・

彼が残した夥しい数の手紙
そのうちからの一通
1885/9/28の刻印がある文献には
こんな記述

ーーここには木は一本もなく、枯れ木さえなく、草一本なく                   
土ひとかけらなく、真水一滴ありません。
アデンは死火山の噴火口で、底には海の砂がつまっています。
周辺はまったく不毛な砂の荒地です。
しかもここでは、噴火口の内壁が風の吹き込むのを妨げるので、
われわれはこの穴の底で、まるで石灰の炉に入れられたように焼かれるのです。
こんな地獄で人に使われるとは、よほどパンのために働くことを強いられたにちがいありませんーー


文学的カテゴリは変わっても
ランボーのテクストであることに
何ら変わりはない
そのバリデーションになっているのは
行間から溢れくるランボー固有の情調。

そもそも彼の代表作とされる”地獄の季節”は
ヴェルレーヌに宛た手紙でありましたし
”イリュミナシオン”はヌヴォーに向けたそれでした。

ランボーが持ったブルーの瞳が放つ
哀しみを含んだあのセンシビリティ
それは彼の命
最期のときまで失われることはなかったんですね
生涯を通じて
”自身の魂を探索し、綿密に検査し、それを誘惑し学び続けた”ランボー
だからこそ
翫味し尽くしたい世界
となるものでしょうか・・・。

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科学の世界でDeterminationを以て専心せられる素敵なあなたへ

























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【 2014/01/08 17:10 】

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ジッドからノヴァリースそしてニーチェへ
ジッド、プルースト、ヴァレリー
ジョイス、オルテガ
ノヴァリース・・・

ひとのこころの深淵
無意識のさらに内奥に潜み
普段は決して姿を見せない大切なものを
私達の意識に齎してくれた文豪たち
それを
知性主義で括ってしまえばそれまでなのですが。

知性の絶対権とはまた違った
価値創造者としての
確かな資質
そうした精神的エネルギーに支えられた営みこそが
普遍的世界文化の一翼を
象ってきたと・・・

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歴史的広場に面したカフェでの
香り高い珈琲

冷えた風が
彩り豊かな枯葉とともに
幾歳月を越えて運んでくる語らいに
耳を澄ませていると
時の経つのも
忘れてしまいそうです・・。



















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【 2014/01/06 18:12 】

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広がりゆく世界~ヤスパース/超越
精神医学から哲学へ抜けたヤスパースですが
実は彼の構想は西洋哲学を超え
東洋のそれをも包括した世界哲学とも謂えるものでした。

自身の有限性を自覚できるのは
自分だけであり
それは
極限状況で最も顕著にあらわれる
そしてその時こそ
真の実存に気付く機会になる
抜け出すに不可抗力としか思えないような
逆境のなかにあっても
強い意志をもって生き抜く(=正面から受け入れる)ことで
はじめて
ひとはその限界状況を
乗り超えることができる

ヤスパースは
そう考えたんですね・・・
深い決意
そのなかにこそ実存のほんとうの意味が
息衝いている
限界を突き抜ければ
世界は開けてゆく・・・

美しい概念だと思います。

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【 2014/01/05 08:21 】

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あけましておめでとうございます
この特別な瞬間(とき)にご丁寧なメッセージを
お寄せ下さったあなたに
まずはこの場をお借りしてお礼と
そして
日々ご訪問下さる皆さまに支えられ
こうして今年も
当blogで初春のご挨拶ができますこと
心から感謝致しております。

どうか
どうかこの一年も
あなたにとって
素敵なことがたくさんある
素晴らしい年となられますように・・・。


美しい青色に祈りを込めてーー
2014.1.1
saki

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※年末、年始とホームパーティの機会も多く
招いたり招かれたりで
楽しい学びの時間を戴いています。

そして
そんななかでつい始まるのが
ピアノの連弾
私は趣味の域を出ませんが(涙
ハンガリアン舞曲や
これが切っ掛けとなって誕生したとも言われる
スラブ舞曲はその定石で・・。

特にハンガリアン舞曲は
演奏会アンコール曲定番のノリの良さもありますし
ラッサンとフリスカが交錯するチャルダッシュ舞曲
ジプシー的哀愁と舞踏的側面に
感情豊かな和みムードMAX
会話も弾み音楽、絵画、歴史、政治、食文化・・・と
話題も乾杯も尽きません

今年は
初対面のメンバーも多くて
連弾で僅かに肩が触れるのに
ちょっとドキドキ?したりして(笑

けれど
こうして
友達の輪は
少しずつ広がってもゆくんですよね^^

































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【 2014/01/01 23:55 】

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