FC2ブログ
旅の記憶Ⅷ~記憶の旋律/ゲニウス・ロキ~建築と文学のアナロジー/ユーゴー/ハーディ
DSC_0503 (3)

教会に古城、オペラ座など
由緒ある建築を巡る逍遥は
机上で学んだ歴史と交錯し
ひとつの旋律を奏でるが如く
時の河を遡ってゆく・・・。


予てより建築とは
そこに向き合う者達に
書物よりも雄弁に
歴史を感じさせてくれる存在
そうしたスタンスでおりましたから
記憶メディアのひとつに
建築を数えるという英国文化
その感性の豊かさに接した時の
鮮烈な共感は今も忘れることができません。

それ以前にも
記憶と建築が結びつけられる経験はございまして・・
例えば
建築は人類の歴史であり
それを解読することで
生きた歴史が学べる
としたユーゴーの著作との出会いがありましたし
建築を”写本”に擬えていたハーディもいました。
もっと言えば
記憶のためにこその建築
とまで言い切ったラスキンらの
優れたメタファもあったりで
そうした認識は出来ていたかとは思うのですが。

確かに、
建築は歴史を伝えるに
あまりに能辯であり
よって極めて文学的存在と
謂って良いのかと。

此処には明らかに文字を超え出るものがあります
と申しますのも
建築はそれを利用した人々の往時の感情を
内包していますし
築き上げた者たちの努力の結晶そのものでもあるわけですから
結え”ゲニウス・ロキ”を強く感じさせる・・・と。

ローマ神話における地霊(守護精霊)を起源としたこのgenius locīは
欧米では、その土地の雰囲気や土地柄を示すといった
謂わば普段使いの言葉なのですが
日本ではあまり馴染みがないですよね
(genius locī、文学、建築以外にも
ランドスケープデザイナーといったご職業の方には
どうでしょう
必須の概念かと拝察されもするのですが・・。)

こうして鑑みるに
文学と建築の親和性に異論はない処かと
また
あくまでも歴史(記憶)あっての人類ですから
忘却という抗い様のない敵からの
”救済テクスト”という観点での共通項も
孕んでいると云えましょう。

歴史を刻む美しい建築物と
それを取り巻く環境との調和を堪能し
心行くまで対象を読み解きながら
訪れた地を巡る
私にとっての建築は
所記との対話の場であり
それはそのまま
其処でしか得られない掛替えのない情動となって
この胸に刻まれてきたものです。







































スポンサーサイト



テーマ:ヨーロッパ - ジャンル:海外情報

【 2014/02/19 18:20 】

| ヨーロッパ散歩(海外旅行) | トラックバック(0) |
| ホーム |