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RE:夏ですね
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純粋抽象に纏わるメッセージをお贈り下さったあなたへ

そうですね~夏ですね☆
陽の光眩しい季節になりました。


戴いたテーマが深くて・・・
ですが
こうして機会を戴きましたので
ささやかで申し訳ないのですが
少し。

あなたの考察に
ふとフランス美術史の
”Abstraction Chaud”と”Abstraction Froid”を
想起致しました。
抽象絵画の傾向を示すための
便宜的分類に過ぎないものですが
単語そのままに
熱き抽象,冷たき抽象という捉え方・・・

フランス純粋抽象の伝統とされる幾何学的抽象を
冷たい抽象
そして
動的な構図に自由な色彩で描く
所謂、表現抽象的傾向を
熱い抽象と位置付けたものだったと記憶しています。

coolとされたそれは
無機的で
延いては、インダストリアルデザインやOPTICALなものを思わせるような系譜、
hotと形容したそれは
有機的で
私たち人間の感情や精神を内包させた
表現や色彩効果も期待できそうな作品です。
こうしたプロセスに息衝く躍動は
リズムを刻み、時に飛躍があり、時に緊張もありましょう
そしてそれはそのまま作品に落し込まれ
集約され
確かなimageを立ち昇らせる・・・

同じ抽象画というジャンルにあって
対象のエッセンスだけを抽出した半具象(からならば
ある種のリアリティと申しますか
居場所のようなもの
心寄せやすい何かがそこにあるようにも感じる)
一方で、
そうした過程を経ない
コンセプショナル的傾向のもの
例えばコンポジションに優れた作品には
数学的美しさのようなものが備わっている・・
敢えて自然にないフォルム、色彩に
精神性を吹き込む
”構成力”と申しますか
一切の不純物を排除した、その純度の高さに
ダイヤモンド的結晶を見出す
といったようなこともあるのかと・・・
また
具象、半具象に限界を感じるからこそ
言葉に成らない混沌とした感情は
純粋抽象によって
醸し出せるといったケースも
あろうかといった想像は
できるんですね・・・・

そして
どう感じ、どう受け止め、何を想像するか
その自由度を一段と高める”絶対音楽”の表現を借りるなら
純粋抽象は、”絵画の絵画による絵画の為の絵画”的要素を
備えているのかもしれません。

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ひとはみな誰も
理性と感性のバランスの上に生きるようなところ
あると思うのですが
より理性に寄るスタンスが
科学的であり
感性に寄るそれが
芸術的・・・

一般的社会通念で謂えば
絵画は文學よりも感性に振れているのかと思うのですが
実際ダリ、キリコ、マグリットらのシュルレアリスムを先導したのは
ブルトンや、後に彼と袂を別ったツァラやアルトーたち
それぞれに”ダダ”から影響を受けた詩人たちだったんですよね。

そして
”ダダ”
ここ、大事ですよね。

あなたのおっしゃる
”意味として読まれることを徹底して拒絶する純粋詩”は
Noncence verseのようなジャンルのことを指していらしゃるものでしょう
文学史で謂う”ナンセンス詩”的な
意味を成さないこと自体に意味を持たせるというか
物語的なものを排除することによってのみ齎される何かを目指す
とにかく
既成概念に縛られない表現を特徴としています。
詩に限らず、現代では多様なジャンルで散見される
このような 文学手法や 、
不協和音の解放といったスタンスの無調音楽
そう、大変に困難を極めるという
調性を機能させない調性破壊の試み
とも通じる処あるようには思うんですね。


科学的発見が
第三者の再現で
初めて科学的価値を持つのは周知のところですが

芸術の領域ならば
独立して成立し得る・・・
筈。

ただ
時代を超えて空間を超えて誰からも
その作品への共感が得られないのは・・・

理に勝ちすぎる?
自身の世界観で完結して
その先の普遍性に届かないもの?

何かしらの
真実を備えている芸術には
(先程述べた)imageが立ち上がる
どれだけの鑑賞者がそれを感じとれるか
そうでないかと謂ったようなところもあるのかと・・・。

ですが
純粋抽象にそれが叶うか否か
それはあくまで
表現者と受け手に
通じ合うものがあるかどうかといったような類の・・・

分り易い、誰もが知覚され得るようなものでなく
開かれた者のみ感受できる類のもの
(見えないけどあるものを描く
 あの表現力から思弁的な概念を受け取ると言ったような)
それは
観念論、実在論といった二元論に陥らず
その双方に働きかける運動でありまして

物質から知覚を受ける精神は、そのプラクティスにより豊かな糧を得、
この糧により精神は高められて
さらなる知覚を受け取る。
こうした一連の相互運動により
より深層的感動が意識の中に呼び起こされる
云ってみれば
ベルグソンが提示したimageその原点のようなものであろうかと。

過去、現在、未来を自在に操るアイテムである記憶(知覚と不可分)は、
そのままに豊かなる経験と同義であり
現在の知覚に参画し
より重層的イマージュを魅せてくれる
掛替えのないツールなんですよね

時代を超えて尚
距離を超えて尚
通じ合える精神を持ち合わせた者たちの
言葉には尽くせない
心揺さぶるイマージュ
それぞれに
真実のようなものが包蔵されているといって
良いのかと・・・・。


最後に
あなたが述べられていた
芸術とは、好き好きの問題でも、完成度の問題でもなく
ニヒリスティックな相対主義を脱して如何に真実を掴んでいるかである

といったあなたのくだり・・・

これだけの確信を持たれている
そのことが
羨ましいと思いました
そして
”完成度の問題でなく”
というところ好きです。

凄く
愛されているんですよね
芸術を。

私などには到底
難しくて答えが出せませんが

これだけは
謂えると思うんですね
芸術が科学と本質的に異なるのは
絶対的価値基準がないということ

科学的発見は限られた者にのみ為せることかもしれませんが
そうして得られた科学の成果は、
その分野を学べば
皆が一様に理解できる類のものなんですよね
というか
そうでなければ
科学的真理とは呼べないものかと。

ですがそうはいかないもの
感性の違いが
対象への理解度を別つ
それが芸術が芸術足る所以なのかと思ってみたりもするんですね。
(新規の試みが
 広がりを呼ぶと言う点では共通でしょうか)

解るひとには解る
解らないひとには解らない

ごめんなさい
一見して答えになってませんよね(涙

ですが実際
”それが如何に真実を掴んでいるか”は
解り合える者、(変な表現ですが)解り合えない者で
差異が生まれるのは避けられないのかと・・。
そしてそれは優劣でなく
価値観なんですよね ・・・。


例えば美術なら
パブリック・アートから
インスタレーション
ランドアート・・・
こうしたオフミュージアム的なものまで
あらゆるものを包括できる
枠を定めない
その度量の大きさこそが
artがart足る所以なのかな
なんて思ってみたりもするんですね。

(JAZZでも初めはビバップ
なんですけれど
クール、ハードバップ、モード、
アバンギャルド、フュージョン
かと思えば揺り戻しがあって新古典派
そしてコンテンポラリーみたいな(笑)

音楽や絵画、彫刻から受けとるのは
音やリズム、旋律
フォルムや色彩だけではありませんよね
言葉になら ない何か
感動、情動と謂ったようなもの
説明不可なもの
であればあるほど
感じるものは大きいのかもしれません。
ロマン主義的インスピレーションではありませんが
そもそもが
芸術の概念は抽象なのかと・・・
時に鑑賞者の
観賞力や経験値も影響しましょう
ある人にとっては無価値であっても
ある人にとっては至高の芸術といったことがおこるのが
芸術の面白いところなんだと
私は思うんですね。

究極は美的追求にあるのかもしれませんが
そこに精神の解放
魂の叫び
非日常にいざなう何か
そうした
鑑賞者の心の琴線を響かせる
表現手法の模索が
アートの永遠の課題なのかもしれません。

私が大切に感じているものに
”作家性”があるのですが

芸術という各々固有の文法による表現
そこに寄り添うように
佇むイマージュ

この作家性のファクタ
これこそが
芸術の鍵なのかと
想ってみたりもしています・・・。


P.S.
ゴダールですか・・・。
彼の新作”Goodbye to Language”は、ほんとうに3Dになってましたね。
カンヌでは、審査委員賞受賞されていましたが
パルムドールを取ればベルリン、ベネチアと
3大映画祭最高賞制覇だったんですよね・・・
”ADIEU”の赤い文字が3Dで浮かび上がるあのイントロダクション
タイトルGoodbye to Languagと相俟って監督のメッセージ性は極めて高かったのかと・・・。

ジュリエット・ビノシュの” 嵐ヶ丘”は・・・
語り手がロックウッドでなかったのが残念でした(涙

そして、
ナタリー・ポートマンのファンでいらっしゃるのかと思っていました。
私なんて俳優さんに限らず、作家、画家、彫刻家さんなど
一度魅せられるといつのまにか
辿ってます・・・・
しかも作品年代順に(笑
これも”作家性”のなせる業でしょうか。

今日触れたベルグソンは
学生時代
あの癖になる独特の文体に嵌って
1年近くベルクソンの深海泳いでました
海上に浮かび上がった日には友人とワインで乾杯したっけ

今朝ほど戴いた、
創作のリクエストですが
"創ることに快感が伴う"ために
シェイクスピアの作品タイトルではありませんが
As You Like It☆
ということで
どこまでも・・・
応援しています。

saki






















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テーマ:art・芸術・美術 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2014/07/30 09:25 】

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