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生の振り子が往来する両極のひとつへ~寄り添うこころ


フランスの文豪ロマン・ロランは
不条理な社会に立ち向かい
周囲の無理解に負けることなく
真実を貫くために
ヒューマニズムという名の大河を
渡り切った偉人であろうかと。

彼の輝かしい作品群のなかでも
”ジャン・クリストフ”(芸術/父性)と
”魅せられたる魂”(生/母性)は
その前編と後編
とさえ感じさせるほど
この意味で相似性のあるニ編と謂えましょうか。

フランス人のロランが
ドイツ(ベートーヴェンの)精神の飾り気のない力強さを
通奏低音にして描き出した
ジャン・クリストフ。

ですが同時に此処で
フランスの透明な自由さをも認め
互いに補完し合い
全人格的人間像を目指したそれは
今に謂う真なるグローバル精神
その文学的表現の結実ではなかったかと
私は受け止めています。

社会の不正を許さず
不文律に
因習に迎合せず
真理を貫く
それは
想像を絶するような孤独な作業でありましょう。

ですが
志を同じくして
諦めず闘い続ける同志は
世界のどこかに
必ずいるんですよね。
そして
そのような者たちの魂は
必ずや通じ合うのだと。

だから彼らは決して孤独ではない
そんなふうに
ロランが励ましてくれているようにも
聴こえる作品でした。

闘うものたちの日常には
そうやすやすと
幸せは
降り立ってはくれない。

けれど
どんな人生にも
幸福な瞬間はあるんですよね。
それはそのままに世界のリズムの一瞬であり
もし
幸福に安住したいならば
両極を往来する振り子を止めねばならず
そうすることは生の破滅を齎すと・・・

或る最高の一瞬(起立する時間=永遠性)さえあれば
一生(それを支えに)闘い抜いてゆける
といったような
ストイックにも
美しい精神さえ
浮かび上がってもまいります。



















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テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2015/12/30 16:41 】

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