アンコールの空の下で Ⅷ~アンコールワットに沈む陽を前に
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アンコールワットの
内堀に
音もなく沈みゆく太陽

おおいなる大志を抱きながら
志半ばで
切断された生を悼むように

静けさが
鳴る場所

それが
アンコールワットだ。


        *


ヘーゲルではありませんが
哲学とは
矢張り哲学史
なんですよね・・・。

即ち
認識は発展する
ということなんですね。

よって
思考は発展の歴史を内包する。

別の言い方をすれば
私達は
認識を生産している
と言えなくもない。

そして
知的営みから実現された
学的認識の発展は
体系化されなければならないものでしょうか。

そんな
西洋哲学の立場を
今ここで改めて
思わざるを得なかった
その理由は

さまざまに
偉大なる東洋的意識が
数多存在してきたものの
各々、大自然(永遠なる絶対真)に
埋没してしまった
その先を目の当たりにしたから。

全体を概念によって
把握しようとする
西洋哲学の視座、
そうした基本姿勢が
大切な思想の風化を防ぐことに
貢献してきたという現実。

その一方で
それなしに
未だ
微睡みに揺蕩う東洋の意識。

ですが
その神秘に惹きつけられて止まない
魅惑の混沌が
厳然として存在しているのも
また事実で・・・。

ゆえ
私の
アンコールの旅に
終わりはない

たぶん
この先もずっと…。



























































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【 2016/06/30 17:20 】

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アンコールの空の下で Ⅶ
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かつて栄えたアンコール朝の都
シュムリアップの空色は
どこまでも高く美しい

清濁すべてを受容し
そのうえで前に進むしかない
クメールの人々の瞳は澄んで
その眼差しは柔らかだった・・・。

比較哲学で云えば
アリストテレスの先ソクラテスの同時代に
ゴータマ・シッダールタが、

其処からさらに遡ること
数十年に孔子、老子
さらに数十年遡り
ミレトス派
其処からさらに400年近く前の
起源前1000年には
既にかの“リグ・ヴェーダ”が…。


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哲学含め
あらゆる学術で
必要にして不可欠なる要素は
originality
でしょうか。

然し乍ら
成功した学術者たちが
普く先行者から学びを得て来た
というのもまた事実でありましょう。

ゆえ
独創性は
過去の成果を糧に
生み出されゆくもの
なんですよね…。

すべての学術は
先行された成果を
存分に摂取(是非含め)せしめた
その先にしか存在し得ないよう・・

付き詰めれば
知らないことが罪にさえなってしまう
それほどに
学術上の歴史もまた
大切にしなければならないんですね…。



































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【 2016/06/29 18:49 】

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アンコールの空の下で Ⅵ~第一回廊西面
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西向きに建てられたアンコールワットの
第一回廊
長い参道を抜けて
最初に現れる西向き壁面の
年月を刻んだレリーフには
未だ往時を髣髴とさせる
赤い塗料が残されていた。

アンコール・ワットは
建物全体が
深紅に染め上げられた寺院であったという

ジャングルに浮かび上がる
最盛期の在り様に想いを馳せるに
後の殺戮の歴史が首を擡げて

その対比に一層
遥かなる時への愛惜は募る。




























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【 2016/06/28 18:38 】

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アンコールの空の下で Ⅴ~タ・プローム


遺跡を侵食するガジュマルの樹は
最早
侵食ではなく
遺跡の支えの様にも映る・・・。













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【 2016/06/26 10:47 】

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アンコールの空の下で Ⅳ~ベンメリア/Beng Mealea
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蓮池を意味するBeng Mealea

アンコール・ワットと
プリヤ・カーンを結ぶ
その直線上に位置するベンメリアは
アンコールワットから40KM東へ進んだ
ジャングルの奥深くで
原型を留めないほどに崩れたその姿を
隠すように
ひっそりと佇んでいた。

修復は手つかず
全貌は明らかになっていないが
推測では
アンコール・ワットを凌ぐ規模とも言われている
11世紀末頃にヒンドゥー教の施設として
建立された寺院だ。

第三回廊の
外を固めるナーガ
取り分け東門テラス欄干のナーガは珍しいほどに無傷
十字型の中庭を備えた伽藍
その崩壊した石積みを掻き分けて進めば
ヒンドゥーというより
仏教がモチーフとなった
レリーフが目に付く。

ポル・ポト派の支配が終わっての
地雷除去も周辺では
未だ十分ではないという
このベンメリア
植物にさえ浸食されゆく姿が痛ましい・・・。

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【 2016/06/25 15:30 】

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アンコールの空の下で Ⅲ~アンコール・トム /Angkor Thom
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アンコール・ワットの北に置かれた
城砦都市Angkor Thomの遺跡

12世紀後半を治世した
ジャヤーヴァルマン7世による寺院だという

サンスクリット語で都市を意味するナガラを
語源とするAngkor に
こちらは
クメール語で大きいという意のThomを続けて名付けられた
このアンコール・トムは
お堀と、ラテライト仕様の8mの城壁で囲まれた
堅牢な寺院だ

周囲を囲む5つの城門は
いずれも塔仕立てで
その四面には
観世音菩薩の彫刻が施されていた。

死者の門、勝利の門
そして
南大門、北大門、西大門と外部を結ぶ橋の欄干には
乳海攪拌を模したナーガと
ナーガを引くアスラ神の像が印象的だ。

中央にはバイヨン寺院を擁する
壮大で重厚な遺跡群だ。

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【 2016/06/24 17:59 】

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アンコールの空の下で Ⅱ~像のテラス
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12世紀後半
王族の閲兵に使われたという王宮前テラス
高さ3m、全長は300mを超える東側壁面には
象のレリーフが絶えることなく施されていた。
中央ブロック側壁には
ガルーダ像・・・
クメールの人々の夢の跡だ。

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【 2016/06/23 18:26 】

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アンコールの空の下に Ⅰ〜アンコールワット
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バガン、ボロブドゥール寺院と並び
世界三大仏遺跡に数えられる
此処アンコールワット

ジャヤヴァルマンⅡ世を機に
Ⅶ世で最盛期を迎えたアンコール王朝は
600年余りの時を刻み15世紀に終焉を迎えた・・。

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中世では
石碑に変わってサトラーと呼ばれる貝多羅葉に
記されたものが書物の主流となったようだが
この回廊にレリーフとして表現されてもいる
古典文学(インド二大叙事詩)は、
サトラー・ルバエンと呼ばれ
大変に重んじられたという・・・。

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【 2016/06/22 17:07 】

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アンコール・ワットという名の伽藍~saṃghārāma
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最盛期には東南アジア全域を治めたという
クメール王朝

600年続いたその栄華の証

スーリヤヴァルマンによって建立された
ヒンドゥー寺院
本堂にはかのヴィシュヌ神

その後のアユタヤ侵攻で
アンコールは破壊されます。
荒廃しゆく
この美しき寺院を
蘇らせたのは
皮肉にもフランス統治下の
仏蘭西極東学院。

ですが
城郭にも似て堅牢な造りの寺院は
クメール・ルージュに
悪用されてしまうんですね。





※西向きに建つ
この寺院の第一回廊西側の壁には

イーリアス、オデュッセイアと並び
世界三大叙事詩のひとつとされる
ラーマーヤナ
そしてこれと並んで
インドでは二大叙事詩とされる
マハーバーラタの
精巧なレリーフが並ぶ。

巨大な彫刻絵巻

悲しいほどに美しいのは
歴史に織り込まれた
優しき民クメール人の悲哀が
聴こえくるからでしょうか。

















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【 2016/06/20 01:21 】

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アール・ド・ヴィーヴルを求めて
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L'Art de ViVre

フランスでは日常的に使われている言葉

直訳すれば
生きる芸術

私的には
”生活そのものを芸術に・・”
こんなふうに受け止めています。

それは
立ち居振る舞いは然ることながら
装いですとかインテリアetc.
というよりも
寧ろ、自然や書物、音楽など
真実を内包するものから
美しさを見出す行為自体を
指すように感じています。

そして

古(いにしえ)の人々が
丹精込めて紡ぎ
織成してきた愛されるべき文化
その歴史(悲喜交々)を
こころの眼で見つめる
そうした時間

大切にしたいと
思っています・・・。























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【 2016/06/14 09:53 】

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誰が知る水の深きにすむ魚の心を
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テーマ:つぶやき - ジャンル:日記

【 2016/06/13 01:00 】

| 文学~小説/詩/名言 | トラックバック(0) |
箱根 阿弥陀寺~皇女和宮の想いに

箱根は阿弥陀寺
悲劇のヒロインとされる
皇女和宮の香華院です。

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あの公武合体
そのメイン政策と言えなくもなかった
(未だ少女の)皇女和宮の徳川将軍家への降嫁。

ですがそんな彼女にとって
家茂は
まさに、運命のひと
だったんですよね・・・。

和宮に対する
誠実な愛は
彼が徳川15代将軍のなかで
側室を持たなかった
唯一の将軍と謂われているところからも
垣間見えます。

和宮が残した和歌から
その想いが
聴こえ来るこの阿弥陀寺

空蝉の 唐織衣何かせむ 綾も錦も 君ありてこそ

遠征先から送られてきた
家茂よりの贈り物を手にしたときは
彼の急逝の知らせに接したあと。
愛するひとへの
遣り場のない想いを詠んだのが
こちらの歌なんですね・・・。

彼から送られた反物は
他の誰でもなく
最愛の彼にこそ
それを身に纏った姿を
見て欲しかったんですね・・

痛いほどに
その想いが伝わってまいります。








テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/06/11 10:11 】

| 文学~小説/詩/名言 | トラックバック(0) |
哀しみ(racial discrimination)の向こう側


不可能は通過点に過ぎない

そう云つた
“意思のひと”には
相応しくないメッセージかもしれないけれど。

救いのないような
状況に陥って
例え世界中を敵に回したとしても

たったひとりのひとが
理解してくれるなら

それでいい…
そんな感覚を齎らしてくれるものがある。

万人に愛されたい訳じゃないから

仮にそうなれたとしたって
たったひとりのひとに
愛されなきゃ意味がない

それほどに
ひとを強くする
それが
………。




























テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/06/07 22:42 】

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あなたへ〜諦めないひとだけが手に入れられるもの
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諦めないひとだけが
手に入れられる瞬間
って
確かに
あるんですね…。

(それは
George Foreman vs Michael Moorer
奇跡のチャンピオン返り咲きの試合10ラウンドで
彼が教えてくれた)

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テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2016/06/06 22:03 】

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記憶~永遠に淋しきもの
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愛を基調とした記憶こそ
確実なる真の記憶
とされる理由(わけ)

      *

愛に過去はない
ということでしょうか。


























   

テーマ:知的快楽主義 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2016/06/04 21:40 】

| 私的恋愛論 | トラックバック(0) |
不可避の一線
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生における
不可避の一線を
意識して引かねば
本当の生は得られない
と謂った哲学者がいましたが

確かに
生の混沌のなかで
真なる輝きを見出だすには
生の限定感なしに
得られないものがあろうこと
感じないではいられません。

















テーマ:知的快楽主義 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2016/06/03 17:29 】

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愛の詩(うた)/アンナ・ネトレプコ~ラ・ボエーム~離れても~クルティス/忘れな草
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カーステから流れてきたのは
ロシアが世界に誇るデイーバ 
アンナ・ネトレプコが表現する
古いイタリア歌曲
”Non Ti Scordar Di Me‬”

(私にとってのアンナと云えば、
数年前のザツブルク音楽祭で上演された
”ラ・ボエーム”
ほんとうに素晴らしかったのですがこちら
実はさらに遡ること数年前には
横浜でも執り行われた縁の演目です。
映画化もなされているみたいですが
やはり舞台かなって。

詩人、画家、哲学者たちが集う
パリ カルチエ・ラタンをバックに
愛の情景を奏でた
アンナ・ネトレプコの美しき歌声に
プッチーニが効かせたライトモティーフが交錯して
あの感覚が心に絡みついて容易には
その世界観から抜け出せないでいましたっけ(笑)

そしてFMラジオから流れてきた
先のイタリアの古曲は、

私を忘れないでね

という意味合いで…

イタリアの作曲家Ernesto De Curtisによる
この楽曲

タイトルから推察できる通り
大切なひととの
別れに際する詩(うた)

けれど
別れても
それでも

君こそが我が人生
いつまでも愛し続けるよ


そんな科白に

夢の中に君はいるから
愛の居場所は 心の中だけ・・・


と続ける彼女の唄声が今
トゥワイライトの横浜港の夜景と重なって・・・。








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テーマ:オペラ - ジャンル:音楽

【 2016/06/01 19:55 】

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