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水性の・・・美~ケルト神話/エッシェンバッハ/ワーグナー/チャイコフスキー~ブルターニュへ
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芸術なるものに親しめば
ヴィーナスの誕生が象徴するが如く
古代の哲人たちが
美と水とは
極めて親和性が高い
と感じていたことが伝わってまいります。

その影響を受けてかどうかわかりませんが
私自身も
抵抗なくそう感じて参りました。

  
          *


シェイクスピアに
シュトルム
ゲーテの若き作品など
そうした
古代的イメージなく
作品自体が成立しないようでもあります。


セイレーンや人魚伝説しかり
小川、湖、大河、海
水の情景は
時に愛の情景にも
映ります・・・。



ケルト神話にも登場する円卓の騎士

ドイツ詩人エッシェンバッハの”パルツィファル”から
ムゼーウスの”奪われたヴェール”
ワーグナーのオペラ”ローエングリン”
そして
チャイコフスキーのバレエ音楽”白鳥の湖”へと
脈々と続くローエングリンの系譜。


さらには
海洋文学なんていうジャンルもありますよね。

古くは旧約 創世記からの
(バビロニア伝説由来とされる)
Noah's Arkにヨナ書。

ギリシアのトロイ攻略から凱旋帰国までの
20年の苦難の後
漸く愛する妻に再会するというあの
(ホメロスの英雄叙事詩)”オデュッセイア”

古代ローマの詩人
ウェルギリウスの”アエネイスの詩”
こちら
カルタゴの女王ディドとの愛を含む
(作者の死による)未完の作品ですが
その構成と言葉の取捨が見事な作品です。

英仏海峡のガンジー島での過酷な体験を糧に作品を著した
ユーゴーもいましたし

英国詩人バイロン”チャイルド・ハロルドの巡礼”に描き出された
深痛の貴公子が、歴史ととともにある地中海の
憂愁の美と光に戯れ、彷徨する情景美もありました。

他にも思いつくままに
ヌーボー・ロマンの作家、ケロールの”海の物語”に
マルケスの”ある遭難者の物語”
歴史家ミシュレの随筆集”海”
桂冠詩人メースフィールドやロングフェローの海洋詩
メルビル”白鯨”
ヘミングウェイ”老人と海”
そして
”渚にて””水先案内人””海狼”などなど。


         *


最後に
ピエール・ロチの
”アイスランドの漁夫”

19世紀末の北フランス
ブルターニュの小さな海辺の村が舞台のこの作品。

想い合いながらすれ違う辛い恋を乗り越えて
漸く結ばれたふたり。
ですがその僅か数日後
北海へ漁へ出たまま戻らない恋人を
ひたすら待って・・・・。

大洋に生きる人びとの
逃れられない哀しみを
水彩画のような美しさで描ききったこの物語


やはり
美は
”水性”なのかもしれません・・・。














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テーマ:知的快楽主義 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2016/04/27 21:48 】

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