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スティーヴンソン/宝島~ハワイ/ホノルル/カイマナビーチ/ハウツリーラナイ~中島敦/光と風と夢
ワイキキビーチから海沿いに
ダイヤモンドヘッドの方向へ歩いていくと



広大な芝生に椰子の木の木陰が涼し気な緑地帯を擁する
カイマナビーチに続くのですが
その一角にある大きな樹の下で

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かのスティーヴンソンが”宝島”の構想を練ったいう
伝説のハウツリーラナイがありまして。

こちらビーチに建つ
エッグベネディクトが本当に美味しい
小さなレストランで
モーニングは予約がとれないほどの人気
というのも納得なんです。

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ところで
そのスティーヴンソンと謂えば
横浜が誇る中島敦の
(中島敦となれば、山月記でありますが
流石、鴎外を卒論のテーマにした彼らしい作品でしたけれども)
”光と風と夢”であります。

ーー1884年5月の或る夜遅く
35歳のロバァト・ルゥイス・スティヴンスンは、
南仏イエールの客舎で・・・ーー

こんな書き出しで始まるこの物語は
”熱帯に於てのみ私は纔に健康なのだ”
が如く、病をおして生きるスティヴンスンの晩年が
南の島を舞台にして
丁寧に綴られたものです。

当に
”ロビンソン・クルーソー、ホイットマンの生活を
実験しつつある”彼の理想が
「太陽と大地と生物とを愛し、
富を軽蔑し、
乞う者には与え、白人文明を以て
大なる偏見と見做し、
教育なき・力溢るる人々と共に
闊歩し、
明るい風と光との中で、
労働に汗ばんだ皮膚の下に
血液の循環を快く感じ、
人に嗤れまいとの懸念を忘れて、
真に思う事のみを言い、
真に欲する事のみを行う。」
こんな生活であった訳です。

”小説とは、circumstance の詩であるとし
事件よりも
生ずる幾つかの場面の効果に”重きを置いた
スティヴンソンは

”真実性と興味性とを共に完全に備えたものが、真の叙事詩”と確信し
その根拠をモーツァルトの音楽性に見出したようなんですね。

リアリズム、ロマンティシズムなど
所詮、技巧上の問題と見做し
読み手を納得させるのがリアリズム
魅了するのがロマンティシズムと
解したところなどなど
スティヴンスンの巧みな文学論を織り交ぜた
中島文學その筆致。



ーNe suis-je pas un faux accord
Dans la divine symphonie?ー
 
めぐみのシンフォニーのなかで
自身を、調律の合わない弦とした彼のメタファ
表現者たるスティヴンスンは
誰しもが心のどこかで
懐いたことのある痛みにも
寄り添い続けているようです。

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【 2017/11/03 17:14 】

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