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印象派の人びと~ジュリー・マネの日記/肖像~ ルノワール/モネ/ドガ/マルメラ~ベルト・モリゾ~バタイユ
私が16歳になった今日の朝陽
ほんとうに素晴らしかった
それは薔薇色
ベンガル花火のような完璧な薔薇色だったの
総てがヴェールに包まれたよう・・・
1984/11/14Wed.
~(私訳にて)”ジュリー・マネの日記/印象派の人びと”より

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絵画のなかの少女ジュリーの
憂いを含んだ淋しげな眼差し
彼女の瞳の先にあるものとは・・・

ジュリー・マネ
西洋近代絵画のプレリュード
19世紀半ば
パリはカフェ・ゲルボワで芸術論を繰り広げる若き画家たち
クールベとともにその中心的存在であったマネ
そして
彼のモデルであり女性画家でもあったベルト・モリゾ
このモリゾはバタイユに
”君がいなければ、マネは印象主義の絵画は描かなかったであろう”
とまで評させた魅力的な女性でした。
ーー光と色彩の祝祭
    印象主義のひとつの星ーー

この女性とマネの弟ウ―ジェーヌの間に生まれた女の子
それがこの肖像画の少女ジュリー・マネ、
ルノワール1884年の作品です。

ジュリー15歳からその7年後
ドガの紹介で彼の弟子エルネスト・ルアールと
ルーブルで巡りあい結婚をするまでの日記は
19世紀フランス絵画界の貴重な記録という側面もあり
”印象派の人びと~ジュリー・マネの日記”
として書籍化されたものでした。
(今日では絶版のようです)

両親揃って画家という家庭環境も然ることながら
ルノワールを始めとした
モネ、ドガ、ルノワールそして象徴主義詩人マラルメら
一流の文化人に囲まれ育ったジュリー

ですが
16歳でジュリーは相次いで両親を失います。
孤児となった彼女に芸術家たちは救いの手を差し伸べ
マラルメを後見人とし
印象派の画家たちに見守られながら成長したその日々が
ソフィスティケートされゆく彼女の
優れた美観と感性に基き
豊かな色彩と情景の描写となって
初々しく綴られた日記です。

随所に鏤められた
モンマルトルの丘の上に暮らすルノワールとのエピソードは
取り分け胸に沁みます・・。

img_1224457_47212932_0.jpg

こちらはルノワール
”猫を抱く子ども”

少女の可愛らしさも然ることながら
抱かれている猫の幸せそうな表情が印象的な作品です。
日本の三毛猫のよう・・
フランスではトーティ・アンド・ホワイト
トライカラーとしてトリコロール、ジャパニーズボブテイル
なんて呼ばれたりもしている品種で
往時のモネの”ラ・ジャポネーズ”
広重に傾倒したゴッホらのような
ジャポネズリー、ジャポニスム的要素
(浮世絵には猫もよく描かれていました)からの影響もあるものでしょうか。

そして
この少女は
冒頭の作品の7年前のジュリー・マネ
愛情深い両親に見守られ
穏やかに優しい時間を重ねる
ジュリーの肖像です。

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テーマ:絵画 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2012/12/17 00:18 】

| 絵画/彫刻 | コメント(8) | トラックバック(0) |
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コメント
--- meguさま ---

ご訪問&コメントありがとうございます♪
> 嫉妬してしまいます(笑)
ひとから嫉妬されるほど
幸せな人生を送っていたなら
素敵ですね・・・☆
saki * URL [編集] 【 2012/12/18 21:56 】
--- ---

憂いを含んだ淋しげな眼差しの
ジュリー・マネの肖像画を見ると
両親を亡くしどれほど辛かったろうと
案じてしまいますが、
思いのほか人生を謳歌したようで
嫉妬してしまいます(笑)

ルノワールの美しい絵画を見せて
いただけて嬉しかったです
P☆
megu * URL [編集] 【 2012/12/18 00:28 】
--- hirorinさま ---

ご訪問とコメントありがとうございます♪
資産家のお嬢さんでいらしたので
孤児になられた当初から
少なくとも経済的には裕福であったんですよね・・
その後
幸せな結婚もなさっていますし。

ただご家族のご病気で終生ご苦労もされたのかと存じます。
けれど大変に聡明な彼女のことですから
芸術(絵付け)にも前向きに取り組みどんな時も
ポジティブに生き抜いたのだろうとは信じたいですね^^

saki * URL [編集] 【 2012/12/17 18:12 】
--- yokoblueplanet さま ---

ご訪問&コメントありがとうございます♪

> まだ世界にたくさんの驚きが残されていた時代、そして新しい世界が開かれている時代の美しい物語。
そうですね・・・
”旧き良き時代”
そう
フランス人がいう”ベル・エポック”
パリに芸術家たちが集い美しき文化を花開かせた
華やかなるこの時代を懐かしんで
彼らがこう呼ぶのが本当に良く理解できますよね!
素敵なメッセージありがとうございます☆
saki * URL [編集] 【 2012/12/17 18:00 】
--- ajisaiさま ---

はじめまして
ご訪問&コメントありがとうございます♪
素敵なメッセージに感激です☆
知性と美しい感性を兼ね備えたほんとうに素晴らしい女性だったんですよね・・。
ただここには厳然と言語の壁がありまして
あくまで私訳ですのでニュアンスが違っていたら
申し訳ない気持ちでいるのですが・・・
スミマセン(涙
saki * URL [編集] 【 2012/12/17 17:49 】
--- ---

ジュリー・マネ
87歳まで長生きして、お城もらって
悠々自適な人生ですね。
それにしても猫ちゃん。しあわせそうですね。
忙しない師走の時間に美しい絵有難うございます。
hirorin2000 * URL [編集] 【 2012/12/17 17:25 】
--- 旧き良き時代?! ---

こんにちは。
まだ世界にたくさんの驚きが残されていた時代、そして新しい世界が開かれている時代の美しい物語。
この時代、日本の文化が与えた影響は信じられない程大きかったのですよね。
彼らが一生懸命作品に取り入れていました。
yokoblueplanet * URL [編集] 【 2012/12/17 14:45 】
--- ---

はじめまして。
ものすごく美しいものに出会ってしまった衝撃で、思わずコメントしてしまいます。

その日記、ぜひ読んでみたい。なんてきれいな文章なんでしょう。
感動しました。

素晴らしいものを教えてくださって、ありがとうございました。
ajisai33 * URL [編集] 【 2012/12/17 13:39 】
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