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トルストイ~モーパッサン/水の上~セーヌ河~モネ/ルノワール~ノルマンディ
世界で真に美しいものは3つのみ
それは

空間
水・・・。

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こちら
フランス貴族界に生まれた少女が
思春期を修道院で過ごし
ロマンティックな恋を経て結婚
であったにも関わらず
夢見た結婚生活に翻弄され
哀しみに耐えながら
健気に生き抜く姿を描いた
”女の一生”の主人公ジャンヌの科白ですが・・
たぶん
著者モーパッサンの”水”への眼差しを
そのまま
重ねたものと思われます。

そして
ーOn n'est jamais si malheureux qu'on croit, ni si heureux qu'on avait espéréー
というこの作品結びの言葉。
”世間はひとが考える程良いものでなくまた悪いものでもない”
といったようなニュアンスのこのメッセージに
お気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが
こちら実はラ・ロシュフコー”箴言集”にも
全く以て似たような箴言がありまして・・
偉大なるおふたりが
人世を同じように読み解いた・・
或いは
モーパッサンはロシュフーコーに共感して・・
という受け取め方もできるものでしょうか。

先ほどお伝え致しました
モーパッサンが想いを重ねたのではないかとする
その根拠と申しますのが
かつてトルストイが
モーパッサン論のなかで
絶賛していたもうひとつの作品に
彼の初期作メゾン・テリエからの”水の上”
があったのですが・・・

ここには
水辺で生まれ育ったひとたち特有の
心の原風景といいますか
心象風景・・・
そこにたぶん息衝いているであろう
水の情景へのノスタルジー
そうしたなにものかを強く
感じさせる作品なんですね・・・。

実際海辺の街
ノルマンディーで生まれ育ったモーパッサンは
どこまでも海を愛し
”ベラミ”号で大海原を航海してみたり
時に
セーヌに小舟を浮かべ
逞しい手で力強く漕ぎ出でる・・・
或る日は
ワインに酔い
また或る日は
歌い、踊るといった
河辺での遊びを好んだといいます。

モーパッサンが水に戯れたセーヌの岸辺は
かつてのモネやルノワールが
世間の厳しい評価などに惑わされず
ふたりキャンバスを並べ
穏やかなるセーヌの情景を
世に送り出した
あの
拘りの場
でもあったんですよね・・。


この作品でモーパッサンは
ユーゴーが描いた詩"海"を引用しているのですが・・・

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魂の奥深くに沈潜した
原初なる水への郷愁に
捧ぐように紡がれた
嫋やかな言詞の波間に浮かび上がる感性と
その美しきエクリチュールもまた
永遠なるもののひとつでありましょう・・・







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テーマ:海のある風景 - ジャンル:写真

【 2013/02/21 17:44 】

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