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日本文学の馨る街~鎌倉 Ⅱ~夏目漱石/こころ~明治の精神/乃木将軍の殉死~精神家/森鴎外
漱石が生きた時代に
明治を象徴する人物
かつての陸軍大将であった乃木希典夫妻の殉死がありました。

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”白樺派”なる文藝思潮に代表される
西洋近代思想的個人主義、人道主義、自由主義、理想主義的立場に鑑みれば
乃木の”精神”は、否応なく批判の矢面に立たされるものでありましたが

以降作品にシフトが見て取れる鴎外と
そのまま小説に反映させた漱石ら
明治最高の知性と目された教養人たちは
乃木のストイックな生き方に一定の評価を与え
西洋礼賛一辺倒には陥らなかった・・・
即座にナショナリズムと直結すと見做されたそれは
旧時代、武士的と冷笑されしもの
そうした明治精神の死をしっかり引き受け
漱石は
”三四郎””こころ”をBildungsromanともする視点を持合せる一方で
失ってはならないもの
守らねばならぬ何かを
”それから””彼岸過迄””行人”にも描出して行った
背後にはアンコンシャス・ヒポクリシイがあり
アンニュイが齎す論理の昏迷がある
そして核心は
内在する規範意識
人道と謂う名の巨大フレームと戦う
自己意識感情
それはそのまま自責の念、悔恨、悔悟、罪悪感となって立ち現れる

ともすればegoismに流されてしまいがちな弱き人間ゆえ
結え・・・
大切なもの

明治精神に殉じたかにも映る
社会性に対する精神機能
その欠落が
原発を始めとする
現代社会の諸問題に
如何なる影を落としたものか

漱石、鴎外らの書から
受け取れる尊き古格が
今日を生きるひとのこころに
普遍的感情の如く
粛々と響き続くなら・・・

恰も
この鎌倉の海に鳴る潮騒のように。

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テーマ:日本文化 - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2013/09/14 18:53 】

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