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旅の記憶/色彩に誘われてⅦ~扉・・・言葉のチカラ~ふれあい~川端康成
欧州ではどんな小さな町でも
その中心には鐘塔をもつ小さな教会がある

私が辿りついたこの教会には
深き光沢に蓋われた重い扉
そして其処に施されたhandle
扉好きの私には堪らない気づかいだ

DSCN4150.jpg

内なる世界と外界とを隔てる扉だが
それは外と内を繋ぐに
なくてはならない
メソッドでもある

そしてその
固く閉ざされた扉を開くものは
・・・・・
親和力
なるものかもしれない

あのとき私が手にしていたのは
川端の文庫本
それもそのひとつだ
そこには

二度と会うことの叶わない相手に向けて
語りかけること
それは
なんと哀しく
しかし
なんと美しい慣習であろうか
そんな
ヘッセをも想わせる美学に貫かれた随筆が
収められていた

書に向き合うひとの胸の痛みに思いを致し
引き受けてさえくれそうな
穏やかな光に満ちた世界観
そう
人と人とを結びつける
親和力にも似た
不思議なチカラが働く場所であった


信頼関係に裏打ちされると
ただもう
そばにいてくれるだけで
安らぎを得られる
そんな暖かにも確かな関係が構築される
それは
ときに友人であり
ときに恋人で・・

そうした
かけがえのない人を
失えば

埋めようのない喪失感が
襲ってくる

それを埋めてくれるもの・・

哀しみの淵に蹲り
その苦悩を
耐えて
耐えながら

他者を思い遣り
その痛みを掬い取るような
豊かな愛を湛える芸術。


痛みさえも愛しくて
その痛みから逃れることよりも
それが消滅してしまうそのことのほうが
ずっと耐え難いといったような
そうした愛のカタチへの繊細な理解に
邂逅できたときのあの感覚を

心の融和
親和性と
呼んでよいのかと。

その一方でやはり
理解不能の関係というものもあって
同じ言語を扱っているはずなのに
フランス語より
スペイン語より隔たりを感じさせる
それは
乾いた文脈となって
空を舞い
こころを疲弊させる
同じ月(作品)を眺めても
重なる何ものもなく
冷たい風が吹き抜けるだけ

そうした対象とは
パラレルワールドを
生きる他
手立てはないのかもしれない

通じ合い
響き合うこころ
ひとがひととしていちばん大切な感覚
心の奥深く
柔らかな処に息衝く想いを
共有できたとき

それこそが
哀しみを掬い取り
胸を塞ぐ鉛を融かし
涙を乾してゆくのだ

さり気ない日常に
優しさという名のブーケが贈られる
淡いパステルカラーが調和する優しみの色彩

私にとっては
そうした
こころのふれあいの中にこそ
求めて止まない
関係性が潜んでいるようだ・・。



























































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テーマ:芸術・心・癒し - ジャンル:学問・文化・芸術

【 2014/02/17 20:10 】

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