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クレラー・ミュラー~ゴッホの眼差し
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オランダはオッテルロー
自然の佇まいを残す樹々たちに
溶け込むように建つ
クレラー・ミュラー美術館

一度向き合ったなら
容易にはその場から
離れられないような
gravityを感じさせる作品が
幾枚も収蔵されている
オランダ有数の美術館のひとつですが
今日は
その一枚に想いを馳せました。

それは
孤高の画家
フィンセント・ファン・ゴッホが描き出した
”馬鈴薯を食べる人たち”
1885年の作品です。

小さな灯りが
家族で食卓を囲む
慎ましい夕餉の場面を
浮かび上がらせています。

フォークやポットを握るその手は
節くれだっており
日々、真摯に農作業に勤しむ様子も伺われます。

労働者階級の清貧な暮らし
憂いや哀愁の硲に
質素、節制、節度、倹約という
ストイックにも
大地に根差した
落ち着いた精神性が伝わっても参ります。

清貧が湛える独特の美が
宗教画にも通じる
聖性を呼び覚ますことを
教えてくれたのは
まさにこの絵画でありました。

同時代
都会では、
物質文明社会が齎す
実利主義、功利主義が横行していました
ブルジョワジーの贅沢に潜む浪費
ムーランルージュに象徴される
官能、享楽。
ですがゴッホは
そうした華やかさは
人間の精神に負の翳を投げかけ
充実とは程遠い喪失感
空虚感を引き寄せることを見抜いた
そして
そうしたものへの抵抗、批判を
藝術に昇華させたものでしょうか。

誠実に日々を生き抜く
農夫たちの姿は
鑑賞する者の胸を打ちます。

描出された厳粛
それは
労働への賛美であり
人間が人間としてある上で
失くしてはならない大切なものを
掲げてもいる
そうした作品と受け止め
私は深い共感を覚えたんです・・。











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テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

【 2015/05/01 18:38 】

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